083:鏡の中の残像 ページ2
数日ぶりに刑事課の大部屋に姿を見せると､六合塚さんと秀くん狡噛みさんをみて驚いた｡影から私が姿を見せるとこれまたビックリされる｡
｢Aちゃんもかよ!?絶対無理だと思ってたよ｣
｢ふっふっふ…もっと誉め称えていいんだよ秀くん｣
｢いや誉めてないから｣
手を動かされながら椅子に座るように促され､とりあえずと痛みが走るが､我慢できないものでもない｡それから辺りを見ると朱ちゃんだけでなく､宜野座さんと征陸さんもいないのに気がついた｡
あの日､宜野座さんかは語られた親子の話が頭に残る｡秘密にしてくれといったのは恐らく知られたくなかったからだろうか｡
肩を落としてから2人と向き合った｡
｢…もう怪我は大丈夫なの?｣
｢はい｡安静にしてれば大丈夫って説得したです｣
｢これ以上入院させるなら病室に火をつけるって医者を脅した｣
｢さすがはコウちゃん｣
秀くんは口笛を吹くが…実は違う｡
｢嘘だよ｡本当は説得した｣
｢私が病室に火をつけるって医者を脅したんだ｣
カミングアウト｡事実は実は逆だった｡
｢えっ｣
｢マジかよ…しかもサイコ＝パスが濁るどころかクリア…どういうわけ?｣
｢知らんがな｣
いやマジで知らん｡
･
｢…それより､常守監視官だ｡様態はどうなんだ?｣
話が脱線しかかっていたのを狡噛さんに戻される｡そうだ｡私のサイコ＝パス何て関係ない｡そのために脅してきたのだから…｡
｢医務室でメンタルケアのセッション中｡でも唐之杜の診断ではすぐに持ち直すだろうって｣
｢…よかった…｣
胸を下ろす｡本当によかった｡朱ちゃんが無事で…｡
それから報告を聞いて､槙島の姿を眺める｡…間違いない…この人だ｡
･
｢それにしてもギノのやつはどこにいった?あの馬鹿､どの面下げて常守にこんな危険な真似をさせたんだ?｣
辺りを見渡しそれに気がつく｡あえて口は閉ざした｡
｢4時過ぎに｢ちょっと外す｣って｡それっきり戻ってないわ｣
｢そう言えば征陸のとっつぁんもいないな｣
｢…知らぬが仏だよ狡噛さん｣
口にチャックのジェスチャーをしてから､遠回しにその話をやめるように促す｡察してくれたのかそれ以上の追求はしなかった｡
それからホロの投影を眺める｡銀白色の長い髪､その鋭い眼光｡
そして感じる｡
どこか私と似ていると｡
･
･
｢…あのさ｡気のせいだといいんだけど｣
｢どうした縢?｣
｢なんかさぁ…｣
言いにくそうにしながら私を見る｡様子を伺う素振り｡
｢言ってもいい｣とアイコンタクトを送った｡
･
･
｢…槙島ってさ…Aちゃんに似てない?｣
･
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つやか(プロフ) - この作品とても大好きです。書いていた当初からずっと見てきました。最近、また読み返してみましたがいつ見ても面白いです。 (2019年2月10日 14時) (
レス) id: 3654d33980 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 87話にも誤字がありました。「年のため」ではなく、「念のため」です。 (2018年11月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 84話に誤字がありました。「非常」ではなく、「非情」です。 (2018年11月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
月影 炎虎(プロフ) - ноиоkа☆ranranさん» ありがたいお言葉をありがとうございます!マジっすか!?更新がんばりますですよ!!← (2014年10月23日 11時) (携帯から) (レス) id: 2666233967 (このIDを非表示/違反報告)
ноиоkа☆ranran(プロフ) - この小説大好きです！毎日これを楽しみに生きてるくらi((更新がんばってください！ (2014年10月23日 5時) (レス) id: 9fc5edd81e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：画集全部揃えたよーっ!!高かったああああっ!けどすごいよあれ!092:タイトル変えました
| 作成日時：2014年10月21日 0時
