コード・ブルー ─ドクターヘリ緊急救命─6

167. Aizawa ページ10

-







突然電気が落ちて、明かりが消えた。
──…一体どうしたんだ









作業員と救急隊員が駆けつけてきて、
停電で、冷凍庫の扉も開かなくなったらしい。









白石たちのいる翔北に繋いで、現状を報告する。









「──電源が落ちてAとフェローが閉じ込められた。1人急変して手が足りない…藤川こっちに戻してくれ。あと冴島も」

「……わかった。こっちは橘先生と私で対応するわ」

「ああ」








Aたちが閉じ込められたことは心配だったが、冷凍庫の方には重傷者も発見されてなくて、仮に発見されたとしてもAがいるからそこは心配していない。







…Aは冷凍庫内に行かせなければよかった。
こっちの患者は脳に何かしら問題があって、処置に手こずってるからAの力を借りたい。









「──落雷で、ヘリの到着が遅れるようです！」

「どれくらいかかる」

「飛行ルートによりますが、到着まで20分以上は」

「…刺激で開眼しなくなってる」

「さっきまで喋ってたじゃねえかよ…！」

「…Aの読み通り、硬膜外血腫かもしれない。雪村、穿頭だ」

「…えっ…？……はい…」









穿頭の準備をしながら、無線でAの方にもそのことを伝える。









「A、停電で復旧にはまだあと20分はかかるらしい」

「…分かった。他に負傷者いないか見ておく」

「ああ、頼む」









-

168.→←166. Yokomine

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す