検索窓
今日:4 hit、昨日:60 hit、合計:477,050 hit

158. Hiyama ─落胆の向こう側─ ページ1

-







早足で階段を降りてると、手で抱えていた山積みの書類がバサバサ音を立てて床に落ちた。







「──うわ!」

「あ。ありがと」







その落ちた書類を、後ろから来た白石が拾ってくれた。








「おはよう。やっぱり帰れなかったね、着替え持ってきた」

「あー、助かる」

「…匠くんのご家族──決断されたんだね」








白石が目線を移したのは、私の手元の、脳死判定の承諾書。








この前事故で翔北に運ばれてきて、脳へのダメージが大きくて、意識回復の見込みはほぼゼロ。








「頑張ってた部活で事故とかさあ…親も辛いよね」

「うん。…2回目の脳死判定は?」

「3時間後」







白石と話しながらスタッフステーションに向かってると、雪村が後ろから歩いてきた。







「おはようございます!」

「ああ、おはよ。なんか最近感じいいね。肩の力抜けたっていうか」

「え…感じ悪かったですか?すいません…」

「ううん、違う違う。もっと…すごく良くなったっていう意味で」







すかさず白石が雪村のフォローに入る。雪村もほんと変わったなあ、なんかこう…丸くなった感じ?







「何かあったの?」

「冴島さんが、周りの雰囲気良くするのもナースの仕事だって」







雪村が感じ良くなったのは、
冴島の言葉のおかげらしいけどさあ──






「──嘘でしょ!?あいつこそいっつも仏頂面じゃんね?笑 ニコニコしてみろって感じだわ〜」

「冴島さんがニコニコしてたら逆に怖いよ、笑」

「確かに。考えただけでゾクッとするわ」







-

159.→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (290 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1295人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

萌娜(プロフ) - 夕空さん» 遅くなって申し訳ありませんでした。そう言っていただけて本当に嬉しい限りです(^0^)続編を出しましたので、よかったらぜひ(*^^*) (2018年7月28日 23時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - ともみさん» 遅くなって申し訳ありませんでした。アンナチュラルまで見ていただけてたなんて(^0^)本当にありがとうございます(*^^*)続編が出来ましたので、よかったらぜひ(*^^*) (2018年7月28日 23時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
夕空(プロフ) - 読む手が止まんないです!更新、楽しみにしてますね!(*´▽`*) (2018年7月10日 22時) (レス) id: 0275e3c218 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ - コードブルーもアンナチュラルもおもしろすぎます!更新楽しみにしてます! (2018年6月19日 2時) (レス) id: 53269475bb (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - あおいさん» 遅くなって申し訳ありませんでした(_ _)コメントありがとうございます(*^^*)本当に励みになるお言葉です(*^^*)拙い文章なのにそんな...(><)感激です(*^^*)これからもよろしくお願い致します(*^^*)(><) (2018年5月2日 22時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:萌娜 | 作成日時:2017年12月29日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。