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今は耕作が、フェローの横峯に
私はその様子を、横目で見ていた。
「──何を
「はい!」
ニコニコしながら返事だけは大きくだして、
「早くしろ」
「──ちょっと…」
耕作が横峯を急かすと、
白石がまた耕作を止めに入る。
「あ…!」
嫌な音を立てて、胸腔ドレーンは皮下組織に当たった。
「はあ…お見事。皮下組織に命中だ」
「……すいません。出来ません」
1度失敗しただけで、すぐに諦める。
でも気持ちは分かる。私たちだって、その過去があったから。
厳しく聞こえるかもしれないけど、
私は横峯にアドバイスした。
「…──現場でもし、あなたしか医者がいなかったらどうするの。隣で教えてくれる指導医がいつでもいる訳じゃない。ドクターヘリで駆け付けなきゃいけないレベルの患者は、一刻を争う程状態が良くないことがほとんどなのは分かるでしょ?」
横峯は目を伏せて、口を尖らせた。
「あなたが処置に失敗しても、何もやらなくても、結局患者は死ぬとしたら…横峯はどっちを選ぶの?」
白石が私に目を合わせてくる。
多分、きつく言いすぎないでっていう合図。
「…やります」
横峯は俯きながら、
震える手でもう一度手を動かし始めた。
「──絶対に無理だ!!」
その時──突然、怒鳴り声が部屋に響いた。
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みき(プロフ) - 萌娜さん» 作品感動しましたので、これからもどんどん更新してほしいです!頑張ってください!q(^-^q) (2018年2月4日 10時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - Ray@二次元LOVEさん» ご指摘ありがとうございます(*^^*)訂正させて頂きました(><)ありがとうございました(__) (2017年10月23日 1時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - コメント失礼します。「59ー緋山」の父親の台詞が"趣味"ではなく"祝儀"になっています。訂正の程宜しくお願い致します。更新頑張ってください。応援しています。(o´・∀・)o! (2017年10月23日 1時) (レス) id: 06af8140b6 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - 香月さん» ありがとうございます(*^^*)感激です(><)とても嬉しいです(^0^)これからもよろしくお願いします(__) (2017年10月22日 23時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
香月(プロフ) - すごく読みやすくて面白いです!続き楽しみにしてます!!(^^) (2017年10月22日 21時) (レス) id: fbef4f2d61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:萌娜 | 作成日時:2017年10月21日 18時