検索窓
今日:31 hit、昨日:144 hit、合計:926,972 hit

065. ページ28

-









「……いや、うるさくてさあ〜。A先生と藍沢先生はなんで救命に行ったの〜?って」









奏ちゃんが見えなくなって、そんなことを言いながら、新海は私の肩に手を置いてきた。









「…──で、どうだったんだ。検査結果は」









横から耕作が新海にそう聞いた。
新海は、私の肩から手を離して言った。









「…──3.5cmだった」

「…3.5cmも…?」

「…ああ」








奏ちゃんの脳に蝕んでいる腫瘍の大きさは3.5cm。かなり大きくなっている。このままじゃ──









「──お待たせ!」









奏ちゃんが、私たちの分の飲み物も抱えて戻ってきた。









「買ってきたよ、先生たちのぶんも!」

「…いいのに」

「これでもっと先生達といれるもん。はい、藍沢先生と新海先生にはこれ」









耕作と新海に、奏ちゃんはブラックの缶コーヒー手渡した。









「…で、A先生にはこれ!」

「…カフェオレ?」

「いつもA先生、これ飲んでるよね。私、よく見てるでしょ」

「…ありがとう」









少しだけ頬を緩ませると、
奏ちゃんは満足そうに口角を上げた。









どうして、奏ちゃんは──
私のことなんて良く思ってくれてるんだろう。









「…あれ?Aって、ブラック嫌いだったの?」









新海がそう聞いてきた。
思わず苦手って口走りそうになったのを抑える。









…この前、新海からブラックコーヒー貰ったんだから、今苦手なんて言ったら、申し訳ないって、思ったから。









「…いやら別に嫌いって訳じゃ…甘いの気分の時が多くて…」









隣で、何故か耕作は一瞬笑っていた。









-

066.→←064. ─不条理─



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (295 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1312人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みき(プロフ) - 萌娜さん» 作品感動しましたので、これからもどんどん更新してほしいです!頑張ってください!q(^-^q) (2018年2月4日 10時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - Ray@二次元LOVEさん» ご指摘ありがとうございます(*^^*)訂正させて頂きました(><)ありがとうございました(__) (2017年10月23日 1時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - コメント失礼します。「59ー緋山」の父親の台詞が"趣味"ではなく"祝儀"になっています。訂正の程宜しくお願い致します。更新頑張ってください。応援しています。(o´・∀・)o! (2017年10月23日 1時) (レス) id: 06af8140b6 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - 香月さん» ありがとうございます(*^^*)感激です(><)とても嬉しいです(^0^)これからもよろしくお願いします(__) (2017年10月22日 23時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
香月(プロフ) - すごく読みやすくて面白いです!続き楽しみにしてます!!(^^) (2017年10月22日 21時) (レス) id: fbef4f2d61 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:萌娜 | 作成日時:2017年10月21日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。