コード・ブルー ─ドクターヘリ緊急救命─

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白石と耕作が処置した橋爪悠斗くんは、意識が回復した。怪我の治りも順調。









翔北のロビーに飾られた笹には、たくさんの短冊がかけられてて、子ども達皆が願ってる。その中に──悠斗くんの短冊も揺れてるのが見えた。









…私たち大人は願い事は書かない。
願ったところで、きっと叶わないと知ってしまったから。









今日は当直。
夜、静かなヘリポートで夜風に当たってると、足音が近付いてきた。









「…耕作」

「…──この前は…久しぶりにヘリに乗った」

「…戻りたくなった？」

「…」









耕作は、夜空を見るばかり。
…きっとあなたは強いから──戻ろうとしてる。









「…今日は──星が綺麗だな」

「…」

「…Aは、まだ救命に戻る気はないのか？」









また、あの時のことを思い出して、
頭痛がして、目が熱くなっていく。









「…──怖いの…っ、」









抑えていた涙が、ぼろぼろ零れて、自分の意思じゃ止められない。









「…A」








その場でうずくまって泣いた私を
耕作は、そっと抱きしめてくれた。









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