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012. Aizawa ページ14

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新海にAが好きだと言われて、
意味もなくAと話したくなった。








Aの飲み物を買いに自販機まで来て、
カフェオレのボタンを押す。









Aを探してると──遠くに新海と話すAが見えた。
呼ばれたのか、すぐ新海はどこかに行ったから、Aのそばに行く。









「はあー…」

「──何ため息ついてんだ」









Aの手のひらには、ブラックコーヒーが握られていた。
苦手だって、言ってたのに。









多分、新海が渡したやつだと思う。
…分かってないな、新海は。勝手に勝ったつもりでいる自分が馬鹿らしい。









「ほら、」









Aにブラックの代わりにカフェオレを握らせる。









甘い方が好きって、直接聞いた訳じゃない。
ただ、翔北(ここ)に来る前の研修医の時から、いつも休憩中に飲むのを見ていたから。









「戻ってこないかって、言われた」

「…そう」

「Aだったら…戻るか?」

「──戻らないよ、私は」









Aが救命に戻ろうとしない理由は、ハッキリとは分からない。
だけど──なんとなくなら、分かる。









──フェロー時代、Aは俺たちの中で1番多くヘリに乗った。








何人もの患者を助けたけど──何人もの患者を助けられなかった。
それは仕方のないことで、受け入れなくてはならない現実。







俺たち医者は──神様じゃない。
救える命があれば、救えない命だってある。







でも──"仕方ない"のひとことで、俺たちは片付けたくなかった。
特に──Aは。









Aは、自分の手から命がこぼれ落ちてく度に──影で泣いていた。









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キキ(プロフ) - 萌娜さん» 質問していいですか? (2021年2月21日 7時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
あゆか(プロフ) - 読みたいと思ったのですが、誰が話しているのかわけて頂けると読みやすくていいかなと思います。 (2019年7月22日 13時) (レス) id: 6ad9466953 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - まゆみさん» ありがとうございます(^0^)続編を作らさせていただきました(*^^*)これからもよろしくお願いします(__) (2017年10月22日 1時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - あいかさん» ありがとうございます(><)続編を作らさせていただきました(><)これからもよろしくお願いします(__) (2017年10月22日 1時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ(プロフ) - 続きが気になります。更新頑張ってください(*´∀`) (2017年10月21日 18時) (レス) id: 7ed3d46186 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:萌娜 | 作成日時:2017年8月16日 6時

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