いつつの愛 ページ6
あれッ…………僕……
いつの間に寝てたんだろ……
ここは医務室か…
そういえば敦くんは僕の異能力みたんだっけ
太宰から説明とかされてるかな。
ーーーーーーーーガチャ
敦「あ、あの……」
「………………なに?」
気まずいなぁ…
敦「Aさんの異能力って、なんですか!」
「いきなりだね!!!!!?」
いやほんといきなりすぎてビックリしたんだけど。
いや、直球に来ると思ってなかったし
というか、太宰説明してないんだ!
使えないなぁ!!!
もう!
「僕の異能力は愛憎。精神操作の異能力だよ……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
敦「そういう事だったんですね。Aさんに"何も無くて"良かったです」
敦くんは笑顔で告げた。
分かってる。そういう意味じゃないことは。
僕の心配をしてくれてるのは分かってる……
でも
何も無かったって……
「ちゃんと説明聞いてた?ねぇ!何も無いって…そんな簡単な言葉で終わらせないでよ!」
「僕だって異能力発動するつもり無かった!僕だって辛かったんだ!それを…それを何も無かったなんて言われたくない!」
敦「そんなつもりじゃ……!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーパシンッ
乾いた音が医務室に響いた。
ごめんね。敦くん。
僕ね、異能力使った後だからさ
感情コントロールできない…
傷つけてごめんね…
「ごめん……出てってもらっていい…?」
敦くんは何も言わずに出て行った。
あーあ。
僕はただただ酷いやつじゃないか。
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作者名:朱猫 | 作成日時:2018年9月9日 20時