じゅうさんこの愛 ページ15
舞踏会会場
ガヤガヤ
「あれですって…最近は○○様の会社が倒産したみたいですわよ。」
「あら。それはそれは。○○様にはご贔屓にしてもらってましたので…驚きました」
ワイワイ
「おや。ここの料理はとてもお上品なお味で。」
「うむ。確かにそうだな。して、例のものは何処だ」
ガヤガヤ…
「な、太宰…あそこにいる人、怪しいんじゃないか??」
隣にいる太宰に話しかけ…
ん?
太「そこのお嬢さん!!是非私と心中して下さいませんか?」
「え…心中ですか…」
あ、彼奴!!!所構わずやりやがって!!!
「もう!太宰さんったら私を放って他の方の所へ行くのですか?ほら、早くあちらへ行きましょう?」
彼奴の腕を組みながらできる限りの女の子らしい声を出して少し離れた場所へ行く。
大丈夫かこれ。キモくないか?
太「折角いい所だったのに…何するんだ…」
「いい所も何も!彼処で心中を誘う馬鹿が何処にいんだよ!!!!」
太「まさか。あのお嬢さん。彼処にいる男性と小声で話してるだろう?」
彼処の男性…あっ!!
例のものは何処だ…って話してたおじさん!
ってことは、
「あの女性も絡んでるのか?そうなると僕だけじゃ厳しい」
太「だから、私が話しかけたのに…」
「それは…その…ごめん」
でもあれは傍からみたら、ヤバい奴にしか見えないだろ。止めるのは普通じゃないか??
あれ…
「太宰…僕急いであのおじさんのとこ行ってくる。彼処から裏口に出ると思う」
太「分かった。危なくなったら連絡とること。いいかい?」
「嗚呼…またな。」
さぁて…そろそろ行きましょう
「あの、素敵なおじ様?今からどちらへ向かうのですか?」
出来るだけの猫なで声。そして、
ナオミに教えてもらった上目遣いを
そうすれば大抵の男は落ちるって聞いた()
「おや。これは綺麗なお嬢さんだ。一緒に来るかい?」
ごめんな。おじさん。
僕お嬢さんじゃないんだ…
「ええ。是非そうしたいわ。少し酔ってしまったみたいで…」
なぁ〜んてね
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作者名:朱猫 | 作成日時:2018年9月9日 20時