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ちがうね、えっと ページ21





は?
いやちょっと待って。

私、気ぃ失ってる場合じゃなくない!?




「モブく……ん?」




痛む体に鞭打って起き上がると、瓦礫が上昇気流に乗って落ち武者とともに召される場面だった。

一番の心配であったモブくんは無事。それどころか念動力を使っているらしく髪の毛がつんつんと逆立っている。なるほど、あのファンタジーな惨状はモブくんがやったんだね。懲らしめてるのかな。

立ったまま念動力を使っているモブくんに、そろそろと近づいて声をかける。「あー、モブくん大丈夫?痛いところある?」ところが、聞こえていないはずはないのに、全く返事はない。モブくんは無視だってしたことはない。怪我でもしたんだろうか。「……モブくん……?」だんだん心配になってきた。意識があるのか心配になって、テレパシーで確認しようとした。ついでに、できたら(今まで成功したためしはない)師匠に連絡も。




「でき、ない。できない、できないできない。なんで。失敗はあっても、使えないなんて…今まで一度もなかったのに!!」




自身の頼みの綱の超能力が使えないとわかって、不安がドッと押し寄せてくる。辺りが昼間なのに瓦礫と念動力の乱気流で真っ暗なことも相まって、恐怖すら感じた。それによく考えたら、これはちょっと。いや、だいぶ、やりすぎな気もする。





「モブくん、落ち武者を下ろしてあげてよ。学校直すの手伝うからさ。早く直そう!そしたら一緒に帰ろうよ。今日はね、雨降るんだって言ってたから」




「怒ってる?まあそうだよね、あんなことされたんじゃ怒るよね。落ち武者って乱暴な生物だったんだね。でも、たぶんもう反省してるよ。一回話し合うといいよ」




「それにしても、モブくんが人に向けて超能力使うなんて珍し……!」





いま私はなんて言った?
モブくんが人に向けて超能力を使うのが珍しい?

違う、モブくんは人に向けて超能力は使わない!
少なくとも私が見てた中では一度も使っていない。たとえそれがカツアゲしてくる不良であっても。彼は超能力を使わない。




「(この人はモブくんじゃない!)」




仮説は確証へと姿を変えた。
私の知っているモブくんではない。外見はたしかに彼なのに、根本的なところが、性質的なところが。中身がすべてそのままそっくり別のモノなのだ。

足は自然と後ろへ下がった

なんだか怖い。こわい。モブくんを返して。






「き、きみ…だれ……?」








あー......→←いや、



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作品ジャンル:アニメ
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トサカ(プロフ) - ブラピさん» ありがとうございます!嬉しいです!頑張ります〜! (2019年2月9日 20時) (レス) id: 43532ea6c0 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年2月9日 18時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
トサカ(プロフ) - Lemonaめろんそーだ。さん» ありがとうございます〜!しばらく離れていたのですが、最上編まではどうにか書きたいと…気合いで…コメントとっても励みになります (2019年2月8日 22時) (レス) id: 43532ea6c0 (このIDを非表示/違反報告)
Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっっっちゃ続き気になります!! (2019年2月7日 21時) (レス) id: 50d9b31992 (このIDを非表示/違反報告)
トサカ(プロフ) - 主(仮)=フラグ建築士二級さん» ありがたいお言葉!更新停滞しててすみません……慰め程度ですが更新をば…… (2016年9月11日 10時) (レス) id: 27a18cd677 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トサカ | 作成日時:2016年8月14日 2時

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