555.優しさ ページ31
Aside
品居さん達から逃げるように駆け込んだ更衣室では、今野さん達はすでに着替えを終えようとする所だった…
今野「あっ、Aちゃん、お疲れ」
品居さん達に呼び止められた所を見ていた今野さんが声をかけてくれる…
A「…あっ」
声を発すると、ツンっと鼻の奥が痛くなって、涙が溢れそうになるのを必死に我慢する…
泣くな…
私は泣ける立場じゃないだろ
さっきの試合は、私のせいで負けたんだから…
今野「Aちゃん、ユニフォーム脱いでくれたら先に上に持っていくよ」
A「…えっ」
汗でべちょべちょなのに…
今野「3決、濡れてるユニフォーム着るの嫌でしょ？w兄がコインランドリー持って行ってくれるらしいから」
そう言って、草津さん達と次の試合に向けて話している今野さん…
…凄い
もう次に向けて考えられるんだ
…私は
悔しい
負けたことも…
逃げようと考えてた事も…
それを気づかせてくれたのが、敵だということも…
溢れてくる涙を必死で拭いながら、ユニフォームを脱いで、根笑Tシャツに着替える…
今野「じゃあ、私達は先に上がるけど」
脱いだユニフォームを袋に入れながら、今野さんが扉を開ける…
A「あっ…」
私も出ます…
その声は、今野さんの優しさによって、口から出ることは無かった…
今野「大丈夫。Aちゃんはしっかり汗拭いて2階に上がっておいで、ね？」
汗
…違う
"涙" だ…
…私が泣ける立場ではないのに
A「…はい」
…俯いたまま、面をあげることが出来なかった
____________________________
今野side
草津「…Aちゃん、1人残して大丈夫ですか？」
今野「…うん」
あの状態の彼女を、私はどうする事も出来ない…
きっと加持さんだって…
ガンッ
更衣室から聞こえたロッカーに何かをぶつける音…
A「…ｳｩ……ｯ………ｳｯ…」
その後に漏れ出てきたのは、押し殺したようなAちゃんの、泣き声…
…悔しいのはもちろん分かる
Aちゃんは強い
けど、まだ女子高生だもん…
小学生からバレーしていましたって言っても、私達に比べるとまだまだ経験が浅い…
年、経験、知識の差…
今のAちゃんにとって上の人から『頑張れ』だとか、『次がある！』だなんて声掛けは下手をすれば、モチベーションを下げてしまうかもしれない
…そんなのは、3決を控えてる今、やるべき事では無い
私は私が今、出来ることをするしかない
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晴希(プロフ) - 月菜さん» 長しばらくお待たせ致しました！本日よりぼちぼちと頑張って更新していきます！これからもよろしくお願いします！ (2月19日 14時) (
レス) id: bed5b309a0 (このIDを非表示/違反報告)
晴希(プロフ) - ななさん» ありがとうございます！そのひと言がとても嬉しいです！頑張ります！ (2月19日 14時) (レス) id: bed5b309a0 (このIDを非表示/違反報告)
晴希(プロフ) - 音楽をこよなく藍するチートさん» 返信遅くなり、申し訳ございませんでした！本日よりぼちぼちと更新再開していきますよ！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2月19日 14時) (レス) id: bed5b309a0 (このIDを非表示/違反報告)
月菜 - もう続きは書かないのですか？とてもいいところで終わっているので続きが読みたいと思っております お願いします書いて欲しいです (1月18日 10時) (レス) id: fd490406d0 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 最高すぎます!!!!続き楽しみに待ってます!!! (6月18日 22時) (レス) @page47 id: 293bfee8ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴希
| 作成日時：2021年6月27日 13時
