利害一致の臨時マネ 2【青葉城西】

73.敏感 ページ26

松川side


孤爪「…あの、松川…さん」

松川「ん？…俺？」


珍しいやつが声をかけてきた…

孤爪研磨…

音駒のセッター

人目を気にしてか、一向に視線が定まらない…


松川「ちょっと俺、席離れるわ…孤爪だっけ？あっち行こ？」


多分、ジロジロ見られるのが嫌いなタイプだ…

だったらわざわざ、ここで話す必要は無い…

食堂を出てすぐのベンチに腰かける…

その横に、ちょこんと座る孤爪…


松川「…どうしたの？孤爪」

孤爪「…あの…」


なかなか話を切り出さない孤爪…

というよりも、言葉を探してるような感じ…


松川「…もしアレだったら、敬語じゃなくていいよ？」

孤爪「…えっ？」

松川「葉山の事も名前で呼んでたし、タメだったよね？…俺もタメでいいし、好きなように呼んでくれればいいから」


多分、苦手なんだ…

敬語とか、上下関係とか…

Aはそういうのに敏感だから孤爪にそれでいいって言ったんだ…


…Aも同じだったから

ずっと人目を気にしてたから…


孤爪「…今朝、Aと会って…A、もう帰ってもいいかなって」

松川「えっ？」

孤爪「Aは冗談だって言ってたけど…」


心配そうな顔…

ゆっくりと今朝あった事を話してくれた孤爪…


…何やってんだか


松川「…心配しなくていいよ。あいつは途中で投げだしたりしないからw」

孤爪「えっ？」

松川「大丈夫…」


そっと孤爪の頭を撫でる…


孤爪「ありがと…松川くん」

松川「おう、今日も頑張ろうな！」

孤爪「…うん」


少し安心したような顔になった孤爪…

先に食堂へ入っていく孤爪と別れて、1人ベンチで大きく伸びをする…


…後輩に心配かけてんじゃねーよww

ばかA…

74.妖怪→←72.冗談

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す