64.頼る事 ページ16
松川side
花巻「…っ、松川それって…」
松川「…すまん、これ以上は…」
俺の口からは言えない…
聞くなら直接、Aに聞いてくれ…
花巻「…だよな…わかった…」
岩泉「…わりぃ」
烏野のヤツらも、花巻も、岩泉も…
しっかりと頷いてくれる…
松川「…俺、ちょっと葉山んとこ行ってくるわ」
花巻「おう」
体育館を出てすぐの水道…
葉山を見つけた…
松川「葉山」
A「…っ！…松川…」
手に雑巾を持ったまま突っ立ってる葉山…
震える右手を左手で強く掴んでる…
顔色も悪い…
…また田北の事、1人で抱え込もうとしてる…
…次は俺が、しっかり受け止めてやんねーと…
松川「…俺しかいない…全部吐いていいよ」
A「…」
眉間に皺が寄る…
グッと歯を食いしばってるA…
松川「…迷惑じゃねーから…頼れって」
A「…まつ…かわ…」
Aの目に溢れる涙…
肩を震わせて、俯いてしまう…
…何をそこまで1人、溜め込んでんだか
松川「…頼れって言ったのに」
A「…ごめん…ごめん松川」
松川「…いいから、ほらココ」
Aに隣に座るように促す…
ちょこんと横に座るA…
松川「…どーしたの？」
そっと背中を擦りながら声をかける…
A「…田北の…名前聞こえてっ…震え止まらなかった…大好きだったバスケやめたのに…せっかくアイツと違う高校選んだのに…あれから3年経つのに…私っ…」
目を両手で隠して、肩を震わせて、声を押し殺して泣くA…
私…
Aの口からそれ以上の言葉は聞けなかった…
あの試合…
Aは死ぬほど苦しい思いをした…
死ぬほど悔しい思いをした…
あの試合でAは…
一瞬で、田北達を嫌いになった…
大好きだったバスケを諦めた…
当時、女バスの強豪校として有名だった烏野に行くって決めてたのに…
それをAは諦めたのだ…
簡単に自分の選んだ道を変えるやつじゃないのは小学校の頃から知ってる…
Aは、慎重に慎重に、物事を進めていくヤツなんだ…
だから、Aが物凄く苦しんで、バスケをやめたのだって知ってる…
もう、Aには辛い思いをして欲しくない…
そう思って、アイツらに頭下げたのに…
松川「…結局、苦しませちゃったなぁ…」
あーぁ…
なーにやってんだろ、俺…
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晴希(プロフ) - シュークリームさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年4月6日 17時) (
レス) id: bed5b309a0 (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - 続きが気になる 更新頑張ってください！ (2020年4月6日 13時) (レス) id: b864945ebd (このIDを非表示/違反報告)
晴希(プロフ) - 柚木夏紗さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていてください！ (2020年4月5日 23時) (レス) id: bed5b309a0 (このIDを非表示/違反報告)
柚木夏紗 - 展開がどうなるか楽しみ！ (2020年4月5日 20時) (レス) id: f52ada0efe (このIDを非表示/違反報告)
晴希(プロフ) - MiSoさん» コメントありがとうございます！展開はどうなる事やら…楽しみにしていてくださいw頑張ります！！ (2020年3月30日 21時) (レス) id: bed5b309a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴希
| 作成日時：2020年3月29日 16時
