お守り ページ26
_龍友side
足元を見れば、小さなストラップが。
「これって...」
毎日僕が見つめているストラップがそこにはあった。
まさか_。
そう思った時にはもう体が動いていた。
「なにしてんねん！！！」
男を振り向かせれば、目に涙を貯めた愛おしい1番会いたかった彼女の姿があった。
「お前、まだ懲りてへんのか」
怒り以上の何かが僕を襲って、気づけば男を殴り飛ばしていた。
『か、数原さん...』
「お前、1年前も同じことしとったよな？いつまでこの子傷つける気や。」
後ろで怯えるAちゃんは、1年前と同じ姿。
そして僕は不自然な視線を感じた。
そこには、知らないひとりの女の子が立っていた。
「お前さ、もっと自分を大切にしてくれる人を大切にしろよ。」
僕がAちゃんのさらに後ろを指さすと、
男は声を震わして言った。
「あ、明日華...」
「ねえ、悠斗...お願い、やめて？？」
僕の検討は外れてなかったようだ。
「1番守りたい子はAちゃんやなくて、その子やないんか？」
「...ッ、佐藤、ごめん。」
その女の子とAちゃんを襲った男は和解したように去っていった。
気づけば、Aちゃんと二人きり。
流れる沈黙が辛くて、口を開いた。
「これ...」
さっとキーホルダーを差し出すと、Aちゃんははっと驚いたようだった。
『ありがとうございます...。落としてたんだ、』
「持っててくれたんやな」
それが嬉しくて、にやけそうな顔を無理やり抑えた。
『...はい、』
「それお守りやねん。渡しといて良かった〜(笑)」
これを渡していなかったら、
Aちゃんがこれを持っていなかったら、
これを落とさなければ、
僕は彼女を助けることは出来なかった。
おばちゃん、おばちゃんの言う通りやわ。
大丈夫、その言葉の通りになった。
.
『これ、なんか離せないんですよね』
「そっか、」
小さなストラップを僕よりも明らかに小さな両手で握りしめた。
『数原さん、守ってくれてありがとうございました』
それは、さっきの事か、
それとも、玲於とのことか。
僕にはわからなかった。
優しく微笑みを零して、彼女は足早に去っていった。
.
1番大切な人、守りたい人。
それがAちゃん。
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Kas(プロフ) - みこさん» めちゃくちゃうれしいです！！！ありがとうございます！！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - あきさん» ありがとうございます！！そう言って頂けて光栄です！ (2019年3月11日 19時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - りなgさん» それいいですね！！！考えてみます！！ (2019年3月11日 19時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - お疲れ様でした！いつも泣きながら見てました(ToT)続編楽しみにしてます！！！ (2019年3月10日 19時) (レス) id: 7508aee575 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 続編待ってます！もうダイスキすぎる作品！ (2019年3月10日 2時) (レス) id: fe270701ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 空
| 作成日時：2019年1月26日 21時
