"愛す" をコンビニで買う 3

本当の愛 ページ19

_玲於side




Aが俺の手を必死に握って、目をぎゅっとつぶって、





伝われ伝われって言ってるかのように、


想いを届けてきた。









そんなんされたら、俺、Aにもっと幸せになって欲しいとか思っちゃうよ？



A、お前からの愛が1番嬉しいよ。





だから、そうやって手を握っていてくれることが、



何よりも嬉しい。









.









「龍友くん...」



なんでここまで来て龍友くんに会うんだろうなあ...





ほんとにこの2人運命で結ばれてんじゃねえかって


俺らしくない考えが巡る。









離しちゃいけない。



でも、龍友くんのあんな顔みたら


すっげえ苦しくて、




Aが俺に笑顔を向ければ、



この笑顔は俺に向けられるべきものじゃねえんじゃないかなって




考えてしまう。









すっげえ愛しているからこそ。









.









『ここの旅館？？』


「そ。どう？」


『めちゃくちゃすき！！早く入ろっ！！』






俺の手を引っ張るAの後ろ姿を隠し撮りする。









龍友くん、いつか俺...。









.





写真を大切にフォルダに収めて、Aの横に行く。









そしたら彼女は言った。







『玲於くん。




すっごく幸せ。好きになってくれてありがとう。だいすき』









って。






どこまでもズルい女。




でも。そんな女だからこそ。









簡単に離せない。









『愛してるよ』


「俺もに決まってんじゃん。」









俺たちの愛に嘘はない。









.









『ねえ、玲於くん見て』


「ん〜？」






旅館に来て、ゲームを始めた俺に後ろから話しかけるA。







『ね〜え！ゲームやだ。れーおーくーん！！』



そういうAに意地悪したくなった俺は曖昧な返事を続ける。






『京都来たんだよれおく〜ん！！すきだよ。あいしてるよ〜！！』





そんなことをおれにぎゅーぎゅー抱きつきながら言う。



それでもお構い無しの俺に





Aがとった行動は









ﾁｭｯ





『わ、私にも構って。』



唇に生暖かい感触。



Aにキスされた。







「だあ、もう。お前まじ可愛すぎんの。」




そう言って熱いキスをおくる。







『っん...。もう、』



顔を赤くして俯く彼女が愛しすぎて、もう一度キスをした。









外には雪が舞っていた。

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