"愛す" をコンビニで買う 2 (ページ45)

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背負うものページ45

_大樹side

あの時。

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龍友くん！リハ室にジャージ忘れてるんで明日届けますね！.大樹

返事が来たのは次の日だった。

Ryuto. あ、ほんまや(笑)ごめん、頼むわ！

それでその日はオフだったから朝から龍友くんの家に向かった。

龍友の家 ((”Ryuto's house

ﾋﾟﾝﾎﾟ-ﾝ_

エントランスから鳴らせば、龍友くんはすんなり開けてくれて、

玄関前に行って、もう一度鳴らす。

出てきたのはジャージ姿の龍友くんだった。

「悪いなあ(笑)良かったら入ってってや！」

そういう龍友くんに遠慮なく上がらせてもらった。

「これ、ジャージっす！」

「おう、サンキュ」

部屋の中に漂う匂いに少し違和感を感じた。

ん？

嗅いだことのある匂い。

龍友くんの匂いじゃなくて...。

誰の匂いだこれ...

「龍友くん、さっきまで誰かいましたか？」

驚いて振り向く龍友くんに違和感を感じた。

「い、いやいーひんだけど」

戸惑う龍友くんに、俺はこの匂いの犯人がわかってしまった。

Aだ。

この匂い。絶対そうだ。

高校の時から変わらない。

あいつの隣は俺だったから、間違えるはずないんだ。

「龍友くん、A...いましたよね？」

そう言えば、視線を床へそらした。

2人に何があったんだ、

「やっぱ、大樹にはわかるよな。おったよ昨日から」

この言葉にさらに俺の頭はかき乱された。

泊まったってこと？？

2人共付き合ってる人いるんだよな...？

「大樹、今からゆうこと、Aちゃんには言わんといてな」

そういった龍友くんの目は強く、真っ直ぐだった。

.

龍友くんから聞いた話は衝撃的すぎて、覚えているかも分からない。

龍友くんが全て背負っていたんだ。

なのに、俺はひどいことを言った。

「龍友くん、俺...」

「大樹は謝らんくてええんやで。悪いのは僕やから」

そう笑った龍友くんはかっこよくて、尊敬出来る漢だった。

.

玲於くんには悪いけど、

俺はAと龍友くんに結ばれて欲しい。

Aからキスした。

そう聞いた時、ああ、Aは龍友くんが好きなんだなって思った。

彼女も彼女で背負うものがあるんだ。

そう思ったら俺まで辛くなった。