"愛す" をコンビニで買う 2 (ページ42)

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キスページ42

_龍友side

Aちゃんが氷枕やったり、冷えピタ貼ってくれたりしとる間に、

心地よくなって眠ってしまった僕。

そんな時に優しく頭を撫でられた気がした。

他の誰でもないAちゃんに。

彼女は

『すっごく好きなのにな』

そう零した。

それは、誰に対して？

玲於？それとも僕？

そんな変な考えが熱い頭を駆け巡る。

.

僕はAちゃんが好き。

そう伝えられたらどれだけ楽か。

そんな僕にAちゃんは言う。

『移ってもいい、そばにいたい...』って。

そんなん言われたら男やったら誰でも勘違いする。

それがたとえ、今の風邪をひいている僕に寄り添うって意味であっても。

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ_

そんな時に電話がなった。

『あ、私外しますね、』

そういった彼女の腕を掴んで

「ここ、おって」

そのまま電話に出た。

「もしもし」

「龍友、今日家行っていい？」

相手は萌だった。

今来たら、萌は傷つく。

幸せにするってゆう約束破ってしまうから、

心を痛ませながら嘘をついた。

「ごめん、今日収録長引きそうで...」

「そっか、頑張ってね！」

そう言って切った。

Aちゃんの顔を見れば、辛そうな今にも泣きそうな顔をしていた。

『彼女さんですか？』

彼女は目尻を下げて優しく笑った。

「うん、」

そう告げたらさっとその場をたって

『私がここいちゃいけませんね(笑)ごめんなさい』

部屋を出ていこうとする彼女を

追いかけるようにベッドから飛び出して後ろから抱きしめた。

『数原さん...熱上がっちゃいますよ...』

「Aちゃんおるだけで、下がるよそんなん。やからおって」

『でも、数原さん彼女いるじゃ...』

彼女いるじゃないですか。そう言いかけた彼女の唇を塞いだ。

風邪のことなんか忘れてしまったかのように。

「ご、ごめん、」

目の前の彼女は目に涙を貯めていた。

なんで...。

感情のままに動かんって決めたのに、Aちゃんがそばにおるっていう嬉しさが募ってか、

キスをした。

『数原さんはずるいです、』

そう言って、

僕の首に手を回して精一杯の背伸びをして

.

キスをした。