"愛す" をコンビニで買う 2

もう譲らない ページ5

_大樹side



「悪い、遅くなった」






龍友くんにいつもの元気はなかった。

か弱く笑っていつもの様に接する。







「A昨日泣いてました。」



「うん...」




龍友くんはそれしか言わなかった。





教えてくださいよ、龍友くん…。



あなたはあんなにも彼女に愛されてる。

なのになんでそんなつらそうな顔するんですか。






泣くほど龍友くんのことが好きなのに。


伝わってないんですか。








次から次へと溢れそうな言葉に


俺はゆっくり言葉を選びながら話した。









「龍友くんにとってAってなんなんですか？

これ以上泣かさないでください。



俺はAの為ならどこにだって飛んでいきます。」








龍友くんは歯を食いしばっていた。



なんで我慢する必要があるのか今の俺には分からなかった。




たた、大切なやつを泣かすのが許せなくて。









「つぎ僕が泣かしたら、Aちゃん頼むな、」



龍友くんはそういった。


俺の中でなにかが爆発した気がした。





龍友くんの抱えているものを何も知らずに。









「なんでですか！

なんでいつもみたいに強気でいてくれないんすか、




俺は...龍友くんだから...」





頼れる男だって分かってたから


昨日だって手を引いた。






なのに、龍友くんは


Aの気持ちに応えようとしない。









「ごめんな」



そう告げて龍友くんはその場を去った。









俺は立ち尽くすことしか出来なかった。




ほんとに報道に出た人は彼女なのか。



じゃあ、なんであんな苦しそうな顔するんだ？









.



ただひたすらにハテナが浮かび上がっていた。









ﾋﾟｺﾝ_






A.昨日はありがとうね！









なあ、A、ほんとにお前ちゃんと笑えてる？



おれのすきなA？？









きっと龍友くんにしかAは取り戻せないって


心のどこかで分かってた。









でも、俺が幸せにしたいって思った。









.








また、2人で飯いこうよ .大樹









ちょっとずつ近づけばいい。






泣かせないって証明すればいい。









もう、引かねえから。









.

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