これでいい ページ11
_龍友side
龍友の家 ((;Ryuto's house
『おじゃましま〜す、』
控えめに言うAちゃん。
うちにあげるのは初めてやないのに、なんか緊張する。
「ほい、これAちゃんのアイス。
ミント食べれるの意外やったなあ(笑)」
『私そんなおこちゃまに見えますか!?』
Aちゃんの前に座って目を見る。
彼女の話を聞くのは怖くもあったけど、
ちゃんと聞かななっておもった。
.
「話ってなに?」
少しためらってからゆっくり話し始めた。
『こんなこと、数原さんに言うことじゃないと思うんです、
でも、聞いて欲しくて...』
唇をかんで、手で強く拳を作っている。
そんな彼女の目を見て、
優しく
「なんでも聞いたる。やらかゆうてみ?」
そういった。
これが後悔のきっかけだった。
.
『私...
玲於くんに告白されたんです、』
頭を殴られたような衝撃だった。
ああ、僕が情けないから玲於は動いたんや...
すっごい悔しかった。
でも、それを口にできない、素直になれない僕は言うてしまったんや。
.
「そうなんや、良かったやんか。あいつええやつやし、お似合いやで!」
こんなこと1ミリも思ってへんのに。
『え...』
彼女は驚いたように目を開け、そこからは涙が溢れた。
本当は僕のところにおって欲しい。
でも中途半端なことは出来へん。
それに、僕より玲於の方が幸せにしてくれるやんか。
やのに、なんで泣くん?
また、僕は彼女を泣かした。
もう隣におる資格はないんや。
.
『っ...。
数原さんならって思ったのに...。
信じた私が馬鹿だった、
幸せになってくださいね』
そう言って彼女は僕の部屋から飛び出していった。
バタンと強くドアが閉まる音がした。
追いかけることはできへんだ。
ごめん、
ごめんな...。
.
プルルルル_
「もしもし?」
「玲於、僕の家の近くのコンビニ行ったって。多分、Aちゃんおるから...」
「は...?」
「泣いとると思う...」
「なんでだよ!!!!また、A泣かしてるのかよ!!
俺の知ってる龍友くんじゃねえ」
そう言って玲於は電話を切った。
きっとこれでいいんや、
これで。
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加恋(プロフ) - 大樹くん最高すぎて泣きそう (2021年1月1日 15時) (レス) id: 2e418c8a08 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - ちーーさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - あきさん» ありがとうございます!! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちーー - 続きめちゃきになります!まってます! (2019年1月14日 0時) (レス) id: c05d53fa4c (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - つつ゛ききになります! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 14702f8eae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 空 | 作成日時:2018年12月6日 23時