距離 ページ30
_貴方side
久々に玲於くんのおうちに泊まる。
毎度毎度のことだけど緊張する、
そんな時渚に言われたことを思い出した。
「まだキスもしてないの!?彼、我慢してるんじゃない?」って。
そりゃ、我慢させてるんだろうけど、やっぱり恥ずかしい。
思い出してしまうファーストキス。
ファーストキスは紛れもない数原さん。
「A?入っていいよ」
いつの間にか来ていた玲於くんの家の前。
『お邪魔します』
やっぱまださみーなって言いながらマフラーを外す玲於くん。
かっこいい。
ファーストキスは忘れられなくても、数原さんのことは徐々に忘れられてる。
私は玲於くんが好きなんだもん。
玲於くんの彼女だから。
今日は言ってみようかな...。
我慢しなくていいよって、
「コーヒーいる?」
『ミルクと砂糖おおめね』
「ブラック飲めね〜とかほんと子供だよな(笑)」
『うるさいな〜、私のが歳上だからね?』
「しらね」
相変わらずお塩な玲於くんだけど、ちゃんと好きって言ってくれるの。
そういうとこを大切にしてくれる玲於くんが好き。
.
はいって湯気の出たマグカップを机に置く。
『ありがとう』
「いーえ」
私と玲於くんの首に光るお揃いのネックレス。
私の誕生日の一週間後くらいに玲於くんがプレゼントしてくれたの。
すっごく嬉しくて、大切にされてるなあって思った。
今日はその恩返しをしなきゃ...。
ソファーを背もたれに地べたに座る玲於くん。
ソファーに座っていた私も地べたにおりて、横からぎゅっと抱きついた。
「なに?甘えたモード?(笑)」
『うん。だいすき』
はあっとため息をついた玲於くんは、マグカップを机の上に置いて、
私の体を一度離して、
「おいで」
って手を広げた。
そんな彼に私はぎゅっと抱きついた。
耳元で
「すげーすき」
って呟かれて、きっと私の顔は真っ赤なんだろうなあ。
『ねえ、玲於くん』
「ん?」
『わたし、我慢させてるよね?』
そう言うと目を逸らして俯く彼。
そんな彼の頬を両手で包んで
『我慢しなくていいよ』
と呟いた。
玲於くんは私としっかり目を合わせていいの?と尋ねた。
頷けば彼の右手は私の頬に来ていて、
ゆっくり近ずいてきた顔の距離は
0になった。
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加恋(プロフ) - 大樹くん最高すぎて泣きそう (2021年1月1日 15時) (レス) id: 2e418c8a08 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - ちーーさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - あきさん» ありがとうございます!! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちーー - 続きめちゃきになります!まってます! (2019年1月14日 0時) (レス) id: c05d53fa4c (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - つつ゛ききになります! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 14702f8eae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 空 | 作成日時:2018年12月6日 23時