【呪術廻戦】雲外蒼天 (ページ10)

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「ばっ…！？」

拍子抜けした様子の傑だが、私だって本気だ。

非術師を殺して術師だけの世界を作る？

私たちと戦う覚悟はできてる？

「冗談じゃないわよ。馬鹿なこと言わないで。…私前にも言ったよね？弱者とか強者とか、そんなのどうでもいいんだよ。」

「キミにとってはそうかもしれないが私は、」

「はぁ！？私だって…私だってね、仲間(みんな)が犠牲になるぐらいなら非術師を守る必要なんて、って思うよ。たしかに非術師がいなくなれば呪霊も生まれない。でもそのために傑がいなくなるのは、私は嫌だよ…」

「…」

「私はただ呪霊を祓って、その先に大切な皆との幸せがあるならそれでいいよ。非術師が好き嫌いとか、世界を変えるとか、そんなことは考えられないから…傑も、そうじゃ駄目なの？」

「…A。」

「皆とただ楽しく過ごせればそれでいいの。傑もその中にいてほしいよ。私の我が儘じゃ、傑を引き留める理由にはなれない？一人でどこか行っちゃうとか…自分の生き方は決めたとか…そんなこと言わないでよ…」

「A。」

「ばか！ばかばかばーか！傑のばか！」

「A！」

「なによ、私にだって譲れないことぐらい＿＿っ！」

「…分かったから。泣かないでくれ。」

傑はあの日のように、私を抱きしめる。