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「…A、何のつもりだ。」
すんでのところで割り入った私は傑が放った呪霊を止めた。
住民たちは私の後ろで気絶している。…悪いがその方が都合がいい。先ほどの呪霊はどうか夢だとでも思ってくれ。
「それは私が聞きたいよ。何のつもり？」
「そんなヤツら、守る価値もないだろう。」
「…は？」
彼はよく口にしていた、弱者生存が社会のあるべき姿だと。
しかし今となっては全く聞かなくなって。
「呪術は非術師を守るためにある。キミは今もそう思っているのか？」
「それは、」
「私もそう信じて、呪霊を祓って取り込んでを繰り返してきた。でもね、術師という命懸けのマラソンゲーム…その先にあるのが
「っ…」
「私たちがしていることに意味はあるのか？呪霊の根源となる非術師たちは何も知らずのうのうと生きている。」
…異変が起きていることには気づいていたのに、私は見誤っていた。
彼の呪霊操術による本人への負担。
“星漿体”天内理子ちゃんの一件から、彼が抱えている迷い。
非術師への嫌悪。
それが傑にとってこんなにも重くのしかかっていたなんて。
「私は非術師が嫌いだ。考えてたんだ、非術師を間引き続けて術師だけの世界を作る。」
「…そんなことできるわけ無いよ。」
「悟だったら？」
「！なんで、そこで悟が出てくるの。」
「“最強”なら、五条悟なら、この理想も地に足が着くと思わないか？」
いつしか彼の中で大きくなっていた、悟との差。
…二人で最強だって言ってたじゃない。
すると傑は 呪霊で檻を破壊する。
双子を連れてここを去るつもりだろうか。
「待ってよ、」
「誰でも彼でも理解してほしいとは思わないよ。私は自分にできることをやるだけさ。生き方は決めた。」
「だからまずはこの村から潰すって？」
「あぁ。ここで私を止めるか？」
彼は本気だ。
「っ、傑。」
「いいよ、覚悟はできてる。」
そう言って傑は構えをとった。
私も応じて臨戦体制に入る。
そして、
「ばーーーーーか！！！！！」
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作者名：i-su | 作成日時：2023年9月27日 17時
