【呪術廻戦】雲外蒼天 (ページ8)

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任務内容は村落内での神隠し･変死の原因と思われる呪霊の祓除。

今思えばおかしな話だな、特級術師が二人もいるんだから。よく上もOKを出した。

私たちは元凶の呪霊を難なく祓うことができ、任務自体は無事に終えた。

のだが。

「これはなんですか？」

「なにとは？この二人が事件の原因でしょう。」

「違います。事件の原因は私たちが取り除きました。」

住民二人に連れられやってきた倉庫。大きな木製の檻に入れられているのは双子の少女だった。

齢5歳ほどだろうか。全身傷だらけの姿はあまりにも痛々しい。

「私の孫もこの二人に殺されかけたことがあります。」

「それはあっちが＿」

「黙りなさい化け物め！」

女性は少女たちの言葉にも、私たちの制止にも聞く耳を持たず怒鳴りつける。

双子はほぼ確実に“こちら(呪術師)側”の人間だ。

ここは地図にも載っていないような田舎。非術師からすれば不気味な力を持つ彼女たちは迫害されてきたんだろう。

「…傑？」

隣に立っていた傑は静かに振り向くと、声を荒げていた住民たちに手をかざした。

おかしい。

彼の中の何かが崩れたような。嫌な予感。

「傑、何を考えて、」

彼の指先から出る黒い影

それは徐々に大きくなり

「だめ、待って傑！！」

「…猿ども。」

住民たちに襲いかかった。