【utit】何度生まれ変わっても、また君を愛します-first-【tnrnskt.】

４８　坂田 優 ページ49

思い付いたのは、初めてAに会った場所でもある、あの庭園だった。
庭園に行くと、案の定僕が求めていた人の姿はあって。

『A！』

僕がAを呼ぶと、Aは振り返った。
驚いたような顔をしたけど、すぐに表情はいつもの冷静な顔に戻った。

A「坂田様･･･どうなさいました？」

『今から、ここ出なきゃあかんくなった。Aも一緒に来てくれるやろ？･･･というか絶対に連れていくから』

僕がそう言いながら近付くと、Aは慌てて後ずさっていく。

A「ちょっ、ちょっと待ってください！いったいなにがあったんですか？それが分からないと一緒には行けません！」

『Aとのことがバレたんよ･･･なんでかは分からへんけど･･･うらさんとまーしぃが時間稼いでくれて、センラが森に続く道の前見張っといてくれてるから、はよ行くで？』

僕はAのことを横抱きして、センラがいると教えてもらったところに走る。
思っていたよりもAが軽くて、僕がこうして走っているときに、Aが風で飛ばされないかどうか心配になる。
Aは怖いのかギュッと目をつぶっていて、こんな状況だけど、可愛いと思ってしまう。
センラのところにつき、Aのことをゆっくりと降ろした。

センラ「このまま真っ直ぐ行けば森抜けるはずやから、行き。･･･時間、あんまないから」

うらさんとまーしぃがヤバイってことだということがすぐに分かった。
･･･今すぐにでも二人のところに行きたいけど、それが分かっているかのようにセンラは僕のことを不安そうな目で見る。

A「ありがとうございます･･･センラ様」

？「待って」

いつも聞いていた声に振り返る。
そこには、僕の妹の優奈が立っていた。

４９　坂田 優→←４７　坂田 優

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す