極道の娘が陰キャ組を貰う話 にっ！

32話 ページ2

「ここはわかるだろうけど屋敷の病室な、確か...10階の



意識しっかりしてるか？」



「はい...多分」



「多分って何だよ、まぁ一先ずは寝てた方がいい



後怪我ねーか？多分お前らは無いと思うが」



僕には怪我が無いが...もしや



「ナワーブさん怪我しました？」



「二発くらってた、まあ両方深くは無いけどな



とりあえずイソップは怪我無いんだな、わかった」



「痛く無いんですか？」



「元々痛みには強い方だったし、問題ねーよ



一先ずはエマから事情は聞いたから俺からお前達に伝えろってさ」



「事情？」



「....あの女、いや、ご主人サマ、の怪我の状態が宜しく無いらしい」



「.....」



「今、エミリーが手術中だってさ....生きてはいられるだろうけど



後遺症とか、残るかも知れない」



「.....」



ナワーブさんの声が辛そうな声に変化していく


...ナワーブさんはきっと自分だけを責めているのだろう


けどそれは、お門違いもいいところだ



「ナワーブさん、大丈夫です、僕だって責任は同じですから」



「けど、あの時、逃げ出さなかったらっ....」



「らしくないね、ナワーブ」



僕の左側のベッドとカーテンごしにイライさんの声が聞こえてくる



「...？イライ？」



「逃げ出したけどまた捕まった、けどもう一回脱出するぞ！って言うくらい



前向きなのが君の性格だろう？



三つ前の主人の時によく逃げ出したこと覚えているだろう



らしくないね、ナワーブ」



「あれとこれは話が違うだろ.....」



「確かに違うけど、ナワーブ、君の責任じゃない



僕の責任でもある、だから...そのなんというか」



「背負い込み過ぎるなってこと」



ナワーブさんの右側のベッドからノートンさんの声がする



「三人だけの責任とは言わないよね？」



「結局全員のせいってことかよ...なんだそれ...っくくっ」



「あっナワーブ笑った」



「誰かのせいにしとけばいいのに、お前ら責任感強過ぎだろ」



「いや、普通だよ」



「逃げる訳には行かないので」



「まあ全員で責任の押し付け合いなんてしないだろ？



こうなるって決まってる」



「...かもな」



......脱出しなければ、か


結局戻ってきた僕達は、ここに居ていいのだろうか？

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