特級術師、雷電先生【呪術廻戦】

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五条side



「雷電Aだ、今日からよろしく。」




高専に入って暫く経ってから、転入してきた男。


雷電って確か、禪院家に引き取られた先祖返りがいるって聞いたことがあったな。

地方の雑魚呪術師の家系の人間なのに、特別可愛がられていたらしい。


ムカつく。





「夏油傑だ、よろしくね。」


「家入硝子、よろしくー。」




「あぁ、……えっと、そこの白髪の君は、『なぁ、』…っなに？」



『お前って、禪院家の養子になったやつか？』




禪院と言う言葉にピクッと反応する雷電。


変な空気を察知した傑が止めに入ってきたが構わず続ける。




『確か、親に売られて禪院家で英才教育受けてたんだってな。

余所者が可愛がられるから、本家のやつにさぞいじめられただろぉなぁ〜！』


「……何が言いたい。」


「悟、『傑は黙ってろって。』」





さっきまでニコニコしていたこいつの表情が崩れる。

それで更に調子に乗る。





『もしかして図星？
いや、親にも捨てられて、一人ぼっちで、寂しいやつだなぁ〜って思ってな。』





そういうと、歪んでいたあいつの顔が、ふっと無表情になった。


綺麗な琥珀色の目から輝きが消える。





「はぁ……あぁ、そうだ、思い出した。
五条悟か、お前。」




それだけ。




「すまない雷電、悟には後で言っておくから、」


「夏油くんが気にすることじゃねぇよ。」




あいつはその後俺に何か言ってくるわけでもなく、席に着いた。






.







.





「悟、なんであんなこと言ったんだい？」


「あれは絶対嫌われたよ〜」


『事実言って何が悪いんだよ。』


「君だって、初対面の相手に同じことを言われたら嫌だろ？」


『は？うっざ、そしたらボコるだけだし。』





あいつには何も言われない代わりに、硝子と傑には散々怒られた。


なんで初対面のやつ庇うんだよ、意味わかんねぇ。











「あ、夏油くん、ちょっといい？


明日から俺も任務なんだが、任務詳細の書類の見方があまりわからなくてな、良ければ教えてくれないか？」






そこにまたあいつがやってきた。







ーーーー



高専時代の雷電くんは、本当にちょっとだけ口が悪いです。

人の名前を呼ぶ時に「くん」「さん」をつけることなどは変わりませんが、少しだけ荒い口調になります。

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