儚ひ百合が咲く頃に (ページ2)

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お嬢様に愛されてる三十路の女ページ2

お嬢様が嗤いながら立っていた。
「どうしました？家がないんですか？」
くそっこれ言っとってんにな。
『はい。』
「そうですかー。哀しいですね。これからひとりで1文無しの生活ですね。因みに貴女の経歴は逮捕歴有り、となってますけど。」
『えっ...？』
そんなことは無い。
大学でも陰キャを極めてたのに、そんなことした記憶ないし。
そもそも警察にお世話になってないよ？！
「生きていけますか？」
無理だろうな。
じゃあもういっその事、
『泊めてもらっていいですか？』
「そうですかー。では明日から頑張ってください！」
そっか。
明日からになるだけか。
するとお嬢様の後ろからあのメイドが出てきた。
「よくやったわ紗里。」
「ありがとうございます。お嬢様。」
『えっ？』
「美波様はもう一人で生きていけないですね？」
『うっ！(図星)はい。』
「と仰ってますよお嬢様。」
「じゃあ一緒に来てください。」
『はい...。』
今だ！
私は全力を出して走った。
沢山走った。
かたわれ時になり、公園で休憩してると。
頭に衝撃が走った。
その時見たのはニコニコしているお嬢様とメイドだった。
...
「今日のご飯だよ。」
『ありがとうございます沙友理様』
「ほら来なさい。」
『はい。』
そのまま沙友理様の懐に入りなでなでされる。
「お腹すいた？」
『はい。』
「よし、じゃあワン！って言って抱きついてきなさい。」
『ワン！』
ギュー
もう私は沙友理様のモノだ。