魔法使いの違う世界【ツイステ】

36話 ページ38

翌朝。



昨日と同じように制服を着て、色の薄いリップをつけ部屋を出た。



そして、ハーツラビュル寮に向かう。



鏡舍を抜けるといつもより少し慌ただしい。



｢お、きたきた

やっほーAちゃん｣



朝から元気な人だなと思っていると、奥に疲れた顔をした四人がいた。



｢おはようございます

四人もおはよう｣



｢A!?

Aも来るんだったら言ってくれれば良かったのに｣



ユウが驚いた顔をこちらに向けると、次々に言葉が降ってくる。



｢本当は、こういう場に来る時はフォーマルなドレスがあれば良かったんだけど｣



そう、まさかの事態だった。



巾着を確認したが着ていくドレスが一着もない。



今までのパーティで来ていたのは全部母からの借り物だった。



持っている中で一番フォーマルなものは、この服だけ。



仕方なく制服を着たのだ。



｢じゃあ、Aちゃんも揃った所で行こっか｣



ケイトを先頭に、一年生が続く。



そう言えばと思い、エースに近づく。



｢エース、ケーキはどうなったの？｣



｢クローバー先輩にマロンタルトの作り方を教えて貰ったんだ!｣



｢マロンタルト……また随分と凝ったモノを｣



｢楽しみにしとけよ!｣

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