甘々な避難場所。２【短編集】

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でも、それを伝えてどうなる。お兄ちゃんの方に恋愛感情はないだろうし、困らせるだけだ。最悪、お互い意識してしまい、普段通りの日常生活を送ることができなくなる可能性だってある。


｢____好き、だよ｣


考えた。思案した。逡巡した。秘めておくべき想いだと、結論付けた。

だが、どうしても、想いが溢れてしまって。


私は泣きそうな顔をしているんだろう。お兄ちゃんの____さとみくんの、大きな瞳にそれが映らないよう願う。

映ったとしたら、それを見たさとみくんの心が少しでも揺れ動きますよう。

____そんな願いも虚しく、彼は表情ひとつ変えずにいた。


｢俺も、好きだよ｣

｢何言って｣


おかしいと、間違っていると、一掃してほしかった。

優しくされたら、もっと好きになってしまうのに。


｢……ごめん。今の忘れて。ご飯できたから食べよ、お兄ちゃん｣

｢忘れるわけないだろ……｣


わずかにカーテンから差し込む朝日に背中を照らされ、ちょっぴり暖かくなるような錯覚を覚える。

____否、錯覚じゃない。確かに背中から、お兄ちゃんに抱きしめられていた。



ーーーーー



ついに、血の繋がっていない兄妹モノに手を出してしまいました。

4日連続更新って本当ですか？書きたい欲が最近すごい。

消化していないリクエストもあるかと思いますがすみません。

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