新10！Kr ページ13
A君が事故にあってそろそろ1ヶ月がたつ。
いやぁ、奇跡ってのはなかなか起こらないもんだねぇ、
長い睫毛と美しい造形の瞼によって塞がれた瞳に僕が写ることはない。
陶器の様な肌は痛々しい程に傷付き、それでも尚、美しさが欠けることはなかったのだが。
鬱君達の話によるとA君は裏山の崖下で見つかったそうだ。
その場にいたのは国民の小さな男の子と女の子で、
男の子の方に押されたらしく、その子は黙秘を貫いている。
幼子に突き落とされるなんて、と最初は思ったが彼女ならあり得る。
どんな子供に対しても優しくなつかれていた彼女は、
「良い国、とは、子供が素直に笑える国よ。」
とよく語っていた。
それだけ子供好きなのだから、突き落とされるとわかっても抵抗はしなかったのだろう。
自分が本気で抵抗したら怪我をさせてしまうと心配したのだろう。
だが、その結果がこれだ。君は起きない。
あそこは大きな岩がたくさんあり、
生きているだけでも奇跡だとしんぺい神君は言っていたが、彼女が目覚めないのでは奇跡などと呼べない。
Kr「A君、もう研究室には来てくれないのかい？」
呼び掛けに彼女は答えない。
研究室に籠りきりの僕に外を教えてくれた君は、
いつも笑顔を振り撒いて皆を元気付けていた君は、
僕を仲間だと言ってくれた君は。
彼女が怪我などで寝込むことはしばしばあった。
いくらゾムのように強くてもコネシマのように元気でも
彼女は女性だ。
窓から注ぐ月明かりは彼女を優しく照らし出した。
Kr「長居をしすぎたね、また来るよA君。おやすみ。」
医務室を出ようとしたその時。
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タマゴノカラ(プロフ) - ねこ様、こちらこそ最高の誉め言葉ありがとうございます！ 私も楽しくお話が書けて良かったです！ (2019年8月24日 18時) (
レス) id: b6146e307b (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - さ、最高です…ありがとうございます！まさにこういう話が見たかったんです！ (2019年8月24日 16時) (レス) id: 90567868b8 (このIDを非表示/違反報告)
タマゴノカラ(プロフ) - ソナ様、私も大好きです！ 喜んでもらえて光栄です(*´∀｀) (2019年8月24日 9時) (レス) id: b6146e307b (このIDを非表示/違反報告)
タマゴノカラ(プロフ) - ねこ様、いえいえ、いつもありがとうございます(*´ω｀*)了解致しました！ (2019年8月24日 9時) (レス) id: b6146e307b (このIDを非表示/違反報告)
ソナ(プロフ) - ブッキッシュタウンヒッピーもビターチョコデコレーションもめちゃ好きです!!てか出てくる歌が好きすぎてつらたん (2019年8月24日 1時) (レス) id: 2cf9722871 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｷﾘﾄﾘｾﾝ | 作成日時：2019年8月2日 20時
