５！ht ページ7
先日Aの口から出た
『あー、和菓子食べたい！』
という言葉を聞いてたまにはと思い和菓子を作ってみた。
小豆やもち米が手に入り難い中、
琥珀糖(こはくとう)というお菓子は寒天と砂糖、色付きシロップだけで作れる。
寒天を鍋で溶かし、
砂糖を入れ、
色を付けて固める。
固まったら千切って、
2日〜5日ほど乾燥させるのだ。
そうすると、
外は結晶化した砂糖でパリパリシャリシャリ、
中はプルプルのゼリー状になりとても美味しいのだ。
透明のガラス瓶に詰め、
光に透かすと水晶のようにキラキラと輝く。
きっとAも喜んでくれるはずだ。
ｺﾝｺﾝ
ht「A？いる？」
『いるよ。どうぞ。』
ドアを開けるとそこには、隈をつくり書類に囲まれたAがいた。
『どうしたのひとらん？』
明るい声を出していても疲れているのがバレバレだ。
ht「お菓子作ってきた。お茶いれるから、少し休みなよ。」
『うーん…気持ちは嬉しいんだけど…書類が…』
ht「根をつめ過ぎ。和菓子作ってきたの。食べて…？」
『和菓子！…じゃあ、お言葉に甘えて…』
そう言うと、Aは机の上の書類を片付け始めた。
俺はキッチンを借りて、
緑茶を淹れる。
ht「はい、どうぞ。」
『ありがとう！…これってもしかして…』
どうやらAは琥珀糖の存在を知っていたようだ。
瓶を持ち上げ光に透かし、
惚れ惚れとした様子で見つめる。
ht「うん。琥珀糖。
食べよっか」
ガラスの小さな器に出して、食べ始める。
パリッシャリッとした食感の後に
優しい甘さとプルプルとした舌触り。
我ながら上出来だと思う。
そう思ってAの顔を伺った。
目を潤ませ、何処か懐かしそうに微笑む。
言葉がなくとも伝わってきたそれは、故郷愛。
『ひとらん…ありがとう…！』
ht「こちらこそ、いつもありがとう！」
いつかグルッペンに許しをもらって、
皆で故郷に行きたい。
君と桜の下で、琥珀糖を。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
タマゴノカラ(プロフ) - 竹様、ありがとやん(泣) (2019年8月13日 6時) (
レス) id: b6146e307b (このIDを非表示/違反報告)
竹 - ええ話やん(泣) (2019年8月13日 0時) (レス) id: af0e5b52c1 (このIDを非表示/違反報告)
タマゴノカラ(プロフ) - すず様、*空月白/白猫*、リクエストありがとうございます！了解致しました！ (2019年8月2日 11時) (レス) id: b6146e307b (このIDを非表示/違反報告)
*空月白/白猫* - またリクエストなんですけど、幹部達が夢主ちゃんの事を無視してその時の夢主ちゃんの反応が見たいです！(自分でも何言ってるか分からなくなってきた) (2019年8月2日 6時) (レス) id: 3c38dcb0f2 (このIDを非表示/違反報告)
すず - えっとリクエストで突然夢主ちゃんが皆の前から姿を消して１ヶ月後に姿を表した夢主ちゃんに対しての幹部皆の反応が見てみたいです！ (2019年8月1日 16時) (レス) id: 621ea9ecb2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｷﾘﾄﾘｾﾝ | 作成日時：2019年7月14日 7時
