【ポケモンSV】パルデア地方を片割れと (ページ29)

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【二十八話】ページ29

クラベル「イーブイのバッグ……ボタンさんでしょうか。学校にいらしてくれてなにより」

どうやらクラベルはイーブイ型のバッグを背負ったメガネの女の子の事を知っているようだ。近くに居る三人に聞こえるか聞こえないかの声量で呟いた後、ネモに対し告げる

クラベル「一応ネモさんはスター団のことを担任のジニア先生に報告してください」

ネモ「はい！わかりました！」

クラベル「……おっと、そろそろ始業時間です。お三方とも教室に急がなくては」

ふと今の時間を思い出したクラベルが三人に対し急ぐよう教えてくれた。だが一つだけ問題がある

ネモ「アイラ！わたしたちの教室、１ーＡまで案内するね！」

アイナ「……私の教室は？」

クラベル「アイナさんは私が案内します、こちらへ」

どうやらオレンジクラス・グレープクラスは別棟らしく、一旦別行動となる二人。アイナはクラベルに連れられ、アイラはネモに連れられ各々の教室へ向かう

─アイラ側side─

アイラ「うわぁ……さすがに緊張するな……」

教室に到着した所で１ーＡ担任・ジニアに教室外で待機するよう言われ呼ばれるのを待っている。中からは生徒達の元気な声が聞こえてくる

アイラ「ふぅ……大丈夫、スミレもネモも居る……」

ジニア「どうぞ、入ってきてくださあい」

深呼吸をして落ち着いた所でジニアから教室へ入ってくるように呼ばれた。思っていたよりは一クラスの人数が少ないようで緊張する事も無かったなと安堵する

ジニア「自己紹介、できるかなあ？」

アイラ「……僕はアイラ、よろしく」

短く名前だけ述べたアイラに、教室中の生徒がクールだと評価し興味を示す

ジニア「アイラさんに質問したい人は誰かなあ？」

その一言で勢い良く質問したいと声をあげる生徒が一人。質問の内容は『ポケモンのどんな所が好きなのか』だった

アイラ「かわいがる、かな」

ジニア「ほかに質問がある人はいますかねえ？」

ネモ「じゃあわたし！いいですか？」

目を細め微笑みながら答えたアイラに自分も同じだと好感を持ったらしい生徒。まだ質問があるかとジニアが聞くと今度はネモが態々立ち上がりながら質問を投げ掛ける

ネモ「アイラ……さんはこの学校で勉強していって……将来、何を目指したいですか？」