43 nqrse ページ43
▽▼▽
「……コピーじゃないよ、私は自分で決めて今ここに立ってる。あの子は関係ないよ」
「コピーじゃなくても、背中ばっかみて追いかけてその先なんて何もみとらんやろ?そんなヤツが何言っとん?」
「みてるよ!ボクは、あの子が帰ってきた時にいつだって揺るぎない存在でいたい。だから、こうやって活動も続けてる。」
「そんなブレブレなヤツがつくった存在が長く続くと思わんけど?この界隈にすごいヤツなんてゴロゴロ出てくるってわかっとるやろ?」
「……だから?」
「突っ立ったまんまのお前なんて、走り抜けてったヤツからみたら、その程度の存在なんよ」
Aの目から溢れた涙は止まらくなっていた。俺の胸に顔を埋めて
強ばってたAの身体が脱力した事で、Aが眠ってしまったことに気づいた。
「ほんと、アホなんじゃないの」
泣き腫らして赤くなった瞼にそっと触れる。
─俺も大概コイツに甘いな。
しょうがない、惚れてしまったんだから。コイツの弱った姿は俺だけが知ってる。けど、そのことに対する優越感なんて無くて、コイツの感情をここまで揺さぶれる相手が羨ましくて嫉妬心のが強い。
「いっそ忘れて、俺だけみとけばいいやん。ねぇ、A。忘れなよ、忘れてしまって俺だけのものになって」
そっと落とした口づけで、その願いが叶えばいいのに。……なんてあほらしいな。
俺の心からの呟きは、いつまでもコイツには届かないんだ。
.
8人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
油性ペン(プロフ) - ホースさん» カナリアの方が落ち着いたら続編もチラホラ書いていこうと思います!プロットも何もつくらず思いつきで書き始めた作品だったので不安でしたが、そう言って頂けて安心しました。ありがとうございます! (2019年11月10日 22時) (レス) id: f15e63082a (このIDを非表示/違反報告)
ホース - この作品大好きです!見つけてから、何度も読んでます!続編楽しみにしてます!主さんが出来ればでいいので! (2019年11月10日 20時) (レス) id: 4e9296fb4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:油性ペン x他1人 | 作成日時:2018年8月18日 11時