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「まず最初に
僕と結婚してくれてありがとう。」
『うぅ…(泣)』
「えっ泣くの早すぎ！」
初っ端から泣き出す私に対する忠義の突っ込みに
会場から笑いが生まれる。
だってこんなの泣くしかないじゃん！
「えーと…改めまして(笑)」
「普段言えないことを手紙に書いてみました。
拙いかもしれないけれど聞いてください。」
「今日この日に至るまで
僕達は何度も喧嘩してすれ違って来ました。
僕はAに
2度と帰ってくるなクズ！と言われて家を追い出されたり
2度と帰ってくるかアホ！と言って出ていかれたりしたこともありました。」
また会場から少し笑いが起きる。
今じゃ思い出の1つだけど
大喧嘩して別れそうとなったことが何度かある。
「けどその度にAはしっかり僕と向き合い直してくれました。
僕の話をちゃんと聞いてくれて
男の俺が情けなくなるくらい
潔く自分の非を認めて謝ってくれたり
僕の間違いを大きな心で許してくれました。
だからこうして僕達は離れずに一緒にいることができています。」
そんなことない。
拗ねる私に何度も謝ってくれたり
子どもっぽい理由で怒る私にに飽きずに付き合ってくれた。
そんな忠義がいたから何度も仲直りできたんだよ。
「そんなAの強さと優しさを
僕は心から信頼して感謝しています。」
「今日のこの日を迎えられたのも
僕が今幸せいっぱいなのも
Aが懲りずに僕と真正面から向き合い続けてくれたお陰です。
ぜんぶAのお陰なんです。」
「僕を選んでくれてホンマにありがとう。」
『…っ。』
忠義の優しい瞳に見つめられて
涙はどんどん溢れてくる。
「僕は僕を選んでくれたAのために
ええ夫になりたいです。
何をもってしてええ夫なのかは分からんけど
僕なりの精一杯でAを大切にします。」
「そしてAさんのお父さんお母さん。
こんなに大事に育ててくださったAさんを
僕の元にお嫁に出してくださってありがとうございます。
Aさんに助けられることの多い僕ですが
絶対にAを守り2人で幸せになります。
どうか末永く宜しくお願い致します。」
私の両親にも
忠義はきちんと頭を下げてくれた。
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作者名：みぉ | 作成日時：2017年2月25日 15時
