殺人猫と狂犬 ページ31
「京ちゃんだ！」
「わあ、A〜〜！」
ダッシュで帰っていると見覚えのある後ろ姿を見つけた。
京子と明美だ。
「A、そんなに急いでどこに行くんだ？」
「今日はね、真司くんとデートなの」
「おおっ、ラブラブだなぁっ」
「へえ！いいなぁ、彼氏とデート。」
京子と明美が双方からAの腕をつつく。
「えへへ〜〜」
＿＿＿＿ガンッッ
鈍い音がして、音のした方を見れば、気弱そうな男子を殴る開久たち。
「なにあれ。酷」
「伊藤さんは？」
「いないよ？」
「……………シメるか」ﾆﾔ
「……………いいねえ」ﾆﾔ
伊藤がAを喧嘩に巻き込みたくないのは京子も知っている。
伊藤がいないのを確認すると、二人でニヤリと笑った。
駆けて行って、男子を殴っていたひとりを京子がぶっとばした。
「開久の野郎が、またなんかしてんの？」
「だっせえことしてんじゃねえよ」
「なになにィ、マブいお姉さんじゃんか。
……………かと思えば知った顔もあったわ」
Aと京子を見てナメたように笑うのは開久のNo.2、相良だ。
「いい年こいて弱いものいじめとかやってんじゃねーよ」
京子が言うと、飛びかかってくる開久たち。
それに負けるほど弱い二人ではない。
開久のモブたちはすぐ沈んだ。
「強ぇ〜〜。お前もしかして成蘭の番張ってる、早川京子？」
京子にジリリと詰め寄る相良。
Aが横から罵声を浴びせた。
「この弱虫クソカスゴミ野郎。今度はてめえの番だぜ」
「てめえもやられてえみたいだな」
Aと京子、二人のパンチが同時に飛ぶ。
「……………パンチまでマブかったわ」
相良はそれをいとも簡単にかわし、二人の腕を掴んだ。
ヒッヒッヒ、と不気味に笑う相良。
二人がどれだけ鋭い視線で睨んでも効いていないよう。
そこへ。
「A……………ちゃん？」
「「「！」」」
振り返るとそこには伊藤の姿。
ヤバイ。Aは青ざめた顔をした。
京子も、あーらら、とAを見る。
「何、してるの？」
(ヤバイヤバイヤバイどうしよどうしよ？！)
(A、ここは良い方法がある。可愛い女の子まる出しでいけ。)
(何で？)
(絶対うまくいくから！早くっ、)
脳内で京子とそんな会話を交わし、Aは持ち前の上目使いで伊藤を見上げた。
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美紀 - 今日俺見てから伊藤健太郎さん大好きになりました最高ですなりました最高です (2019年8月30日 21時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
Milky@ミルキー(プロフ) - めっちゃ好きです…！更新頑張ってください(*^_^*) (2019年8月3日 0時) (レス) id: 1a7b3850cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりりりり | 作成日時：2019年7月24日 15時
