今日も、これからも。【2BRO.】 (ページ42)

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ピザ美味しい。ページ42

『とりあえず食べましょ？冷めちゃいますよピッツァ』

私の一言で、ようやく私たちは｢そういや昼飯食ってねーや｣とチーズ増し増しピッツァもといお昼ご飯に手をつけ始めた。
弟者さんの｢ピッツァて｣という呟きは聞こえなかったです。

弟｢ていうかえっと？ラクレット？わざわざ買ってきたの？｣

お｢それ俺も思った。ラクレットなんてどこに売ってたのよ｣

早くも2切れ目を手にした弟者さんがふと首を傾げる。料理上手のおついちさんもさすがにどデカいチーズを丸ごと買ってきたことはないらしい。そりゃそうだ。

『東京ってすごいですねぇ。チーズ専門店ありましたよ』

兄｢仮にも日本の首都だからね。そりゃチーズの専門店くらいありますよ｣

『やっぱ都会ですねぇ...』

弟｢えぇ、わざわざ専門店まで行ったんだ...どんだけ食べたかったのよ...(笑)｣

呆れたようにピザにかぶりつく弟者さんは｢うま｣とこぼす。
兄者さんに至っては何切れ目だソレ。私まだ1切れしか食べてないんですけど。

弟｢あ、各自食べながらでいいんでちょっと聞いてくださーい｣

2切れ目が食べ終わりお腹がいっぱいになってきた頃、弟者さんからアナウンスが流れた。その弟者さんは食休みとばかりにコーヒーを飲んでいる。

弟｢今日の朝お客様がいらっしゃいましてー、えーと...これだ、明日の夜までには連絡くださいって。一応まだ受けてないよ｣

どこから取り出したのか、1枚の依頼書が机の上に置かれる。それをいち早く取ったのは1人で半分以上ピザを食べて満足そうな兄者さん。

しかし僅かに眉間に皺が寄る。

兄｢なんだ殺しか。...ふーん、宮城ね...つか俺ら去年このグループ潰さなかったっけ？｣

弟｢俺もそう思ったんだけど...ほら、このグループ確か結構な規模だったから残党でもいたんじゃない？｣

兄｢にしてもおよそ300人っつーのはなかなかじゃねぇの？｣

お｢ちょっとぉ、置いてけぼりにしないで見せてよ｣

兄｢ほれ｣

兄者さんは興味が薄れたのか面倒になったのか、おついちさんにピラっと渡すと｢ごっそさん｣と言ってさっさと席を立ってしまった。

兄｢ピザ美味かった。また作ろーぜ｣

ひらひらと手を振りながらリビングを出ていく兄者さんを見送りながら、弟者さんにそっと聞く。

『...あの人、何切れ食べました？』

弟｢え？んー俺が5切れだから...7とかじゃない？｣

『いやピザ好きすぎません？』