勘違い ページ41
兄「あっはっはっはっは(笑)やべー!おついちマジやべー!(笑)」
弟「おついちさん、知ってたよ俺は。おついちさんがそういう奴だって...(笑)」
私の前で兄者さんが腹を抱えて笑い転げている。その横には苦笑いの弟者さんもいる。
お「やめてぇ...これ以上抉らないでぇ...」
その兄弟を笑わせた張本人、おついちさんはというと私の横でぷしゅー...と頭のてっぺんから湯気を立ち昇らせながら両手で顔を覆ってしまっている。
そんなおついちさんを横目に、私も先ほどキッチンに勢いよく突撃してきたおついちさんを思い出し、思わずニヤける。
私たちが座っているダイニングテーブルの上には、おついちさんに負けず劣らず湯気の立つピザが置かれている。
弟「...で、改めて聞くけど要は?兄者とAがキッチンでピザを作ってたところにおついちさんがなんかいかがわしい方に勘違いして突っ込んでったってことでOK?」
お「だってぇ...とろとろとか?中に突っ込むとか?大好きとか...聞こえてきたから...」
兄者さんの笑いが治まってきた頃、弟者さんが事の成り行きを確認する。尻すぼみになっていくおついちさんに、兄者さんははんっと鼻で笑って答える。
兄「おついちぃ、お前バカだろ(笑)俺がこんなちんちくりんの小学生に興奮するわけねーよ(笑)」
『ほぉ?ちょっと兄者さん表出てください』
弟「まぁまぁ2人とも落ち着いて...。でもあれだね、確かにそこだけ聞くとやらしい感じするね(笑)」
弟者さんがすかさず助け舟を出す。正直、私もそこだけ聞くとあれ?ってなるけど。
兄「まぁなんつーの?別に間違ったこと言ってないからね。チーズはとろっとろだったし、ラクレットん中に指突っ込んだし中熱くて軽く火傷したし。そもそも俺ピザ大好きだし?」
弟「うーん、とりあえずラクレットの中に指突っ込むのはバカだね。ていうかなんで2人はピザ作ってたの?」
『さっきテレビでパンにラクレット乗っけて食べてるのやってて、ふと「ピザに乗せたらチーズ増し増しで美味しいんじゃね?」って思いついて』
兄「そんでちょうどそこに俺いたし、ピザ食おうぜ!ってなって材料買い込んで作ってた」
首を傾げる弟者さんに、簡単にピザ作りに至った経緯を話す。
あぁ、早く食べないとチーズが固くなっちゃいそうだ。
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作者名:Alice:A | 作成日時:2019年7月24日 0時