今日も、これからも。【2BRO.】 (ページ28)

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もう1つのお仕事ページ28

『弟者さんは？』

そういえば姿が見えないな、と弟者さんを探してきょろきょろしていると、笑いから解放されたおついちさんがパソコンを持ってやってきた。

お｢そうそう、Aちゃんに紹介しようと思って。俺らのもう1つの仕事。ちょうどいいからソファ座ってこれ見てよ｣

そう言って目の前に置かれたパソコンに開かれてるのはとある動画サイト。

というかYouTube。さすがにYouTubeくらいは知ってる。

『YouTube？これで仕事って、なんか投稿されてるんですか？』

お｢ふふ、まぁまぁ見てよ｣

左におついちさん、右に兄者さんが座り、おついちさんがマウスで1つの動画を出す。

タイミング良く動画が始まった。

《どうも皆さんおはこんばんにちは、弟者でっす！おーとラーイブ！先週の続き、今日もやっていきますよ！...》

『え、弟者さん？』

流れてきた声はもう完っ全に弟者さん。
よく見るとタイトルに弟者の“生放送”...って書かれてる。

...え？どゆこと？(思考停止)

『これがお仕事...ですか？』

お｢そ。所謂ゲーム実況ってやつですね。って言っても趣味の延長みたいなとこはあるんだけど｣

兄｢そうそう。俺らも楽しくやってるし、まぁ気楽に見なさいよ｣

内容は銃で敵を倒しながらストーリーを進めていくタイプのゲーム...だと思う。見た感じ。

ゲームなんてスマホアプリのくらいしかやらないけど、見てて気持ちいい。さすがヘッドショットが上手い。ていうか普通に全体的に上手く見える。

《...ふぬぁあっ！なんっでぇ！！》

...ちょいちょい奇声発してるけど。

なんでだろう、ついつい魅入っちゃうな。

＊

《見てくれた皆さんありがとうございました。後日ね、動画にも上がると思うんで。今日はこの辺で。ほんじゃ、まぁたなっ！》

生放送が終わった。
時計を見ると2時間近く経っている。

面白かった...普通に楽しく見てしまった...。

流れていたコメントやチャンネル登録者数を見る限りどうやらかなり人気があるらしい。

どうしよう。なんかすごい人たちだった(今更)

弟｢生放送終わり～。いやーやっぱあれだね、あそこの鍵のとこは難しいわー｣

ガチャ、と音がして振り向くと、弟者さんが部屋から出てきた。

お｢お疲れ様。今の君の生放送、Aちゃんも見てたのよ｣

弟｢うっそマジ！？｣

マジ！？とか言いながらもどこか嬉しそうな弟者さん。

さっき画面の向こうで話してた人が目の前にいるって、変な感じだ。