第37話。生きるきっかけ ページ37
事件は多少あったものの、流石に食欲旺盛の高校生四人プラスα(A)。
山盛りだった鍋の中はすっかり食べつくされていた。
さあシメの雑炊を、という時に、白米を買うことを忘れていた買い出し組。
「どうするよ？スマブラで決めるか？」
「それほぼAが行くこと決定なんだよ。こいつクソ弱ぇから」
素直にじゃんけんか、と腕をまくり始めたパンダと真希。
しかしAが名乗り出た。
《私が行ってきます》
「いや、Aは買い出し行ってくれたし別に･･･」
パンダはそう言うが、彼女は首を振る。
買い出しだって真希が殆ど持ったし、料理も柔らかい豆腐を切っただけだし、生ラムネ入れちゃったし･･･と立ち上がるが、それを言うならパンダが一番何もしていない。
「明太子」
財布と携帯を持ち玄関へ向かうAの後を、棘が追いかける。
もう夜も遅いし、コンビニまで遠いしで心配なのだ。
Aはにこにこと笑い、二人で扉を締めた。
「･･･――じゃあ二人が帰ってくるまでスマブラでもするかぁ。真希、憂太にコントローラー貸してやれ」
「チッ。めんどくせえな」
舌打ちをしながらも真希は立ち上がり、自分の部屋へと向かう。
憂太はありがとう、といいながらも、心ここにあらず、というような表情だ。
それをパンダがニヤニヤと笑う。
「気になるか？Aと棘の関係」
「っえ！？そ、そんな、別に。･･････うん」
Aと棘が親密そうにすると、憂太は胸がとても苦しくなる。
Aが舌を火傷したときも、棘が一番に気付き自然とお茶を渡し、彼女は嬉しそうにした。
コンビニに出たときも、棘がついていくと安心するように笑う。
それが嫉妬であると気付かぬほど、憂太は自分の気持ちに鈍感じゃなかった。
「まあ、どんな関係かって聞かれると難しいが、一言で言うなら･･･」
――お互いの、”生きる”きっかけ、だろうな。
第38話。諦めたくなかった→←第36話。犯人は、だって美味しいから･･･と供述しております
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紅 - ミスりました💦お返事ありがとうございます( . .)" (2023年4月15日 17時) (
レス) @page50 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2023年4月15日 17時) (レス) @page50 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
愛良(プロフ) - 紅さん» 嬉しいお言葉！！ありがとうございます！！頑張って書きますね！！ (2023年4月13日 18時) (レス) id: 96b6d360b2 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2023年4月13日 8時) (レス) @page18 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
愛良(プロフ) - みりかさん» 綺麗で読みやすいって…死ぬほど嬉しい言葉です…。でも普段は丁寧のての字もないです！嬉しいコメント、ありがとうございました！ (2023年4月10日 18時) (レス) id: 96b6d360b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛良 | 作成日時：2023年4月4日 10時
