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第17話。自慢の友達 ページ17

「夜になってく・・・!!」


学校全体を覆うように降りる帳に驚きの声を上げる憂太に、Aはとんとん、とノートを指さした。





《帳とは呪術師を外から見えないように隠し、呪いを炙り出す結界です》

「へぇ、すごいなぁ。・・・ありがとう、Aさん」






五条先生は結界の外へ歩きだす。







「そんじゃ、くれぐれも死なないように」


「死、って…先生!?」



最後に憂太を不安にさせるような言葉を吐き、五条先生は帳の外へ消えた。









「転校生、よそ見してんじゃねぇよ」



そう言うと真希は太刀を構えた。
彼女が見据える先には、三体の呪霊。


ブチブチと体の縫い目を破りながら、こちらに向かって駆け寄ってくる。
縫い目の中身はギザギザの歯に長く分厚い舌。



要するに、自分たちを食べるのに適した体の呪霊。







「こっちに来る!ど、どどど、どうしよう!」

「わめくな」





慌てる憂太とは対称的に、真希は冷静にそう返す。
太刀を仕舞っていた袋を投げ、Aがそれを受け取った。






「Aはそれ持って待機な。お前が出たら即終わる」






言われなくともそうするつもりであった、と後ろに下がる。
不安げな顔をしている憂太を安心させるように微笑むと、彼の纏う緊張がほんの少しほぐれる。


見てて見てて!と自慢の友達である真希の方を指差す。



真希は太刀を振り回しながら、呪霊に走り寄る。





「覚えとけ、呪いってのはな――」





彼女の凛とした声は、憂太にちゃんと届く。
憂太は真希が飛び上がる姿を唖然と見上げた。






「――弱い奴程よく群れる」




真希は回転を加えながら、瞬きの間に三体全てを斬り伏せた。
音も立てずに地上に降りた真希は、どうだ見てたか、と言うような顔をAに向けた。

Aはちゃんと見ていたという意味を込め、パチパチと拍手をする。





彼女のきらきらとした目から称賛の意を汲み取ると、真希はふん、と鼻を鳴らしながらわかりやすく照れる。


しかし乙骨もAにつられて思わず拍手をすると、ギロリと睨まれた。








扱いの差が顕著だ。

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- ミスりました💦お返事ありがとうございます( . .)" (2023年4月15日 17時) (レス) @page50 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2023年4月15日 17時) (レス) @page50 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
愛良(プロフ) - 紅さん» 嬉しいお言葉!!ありがとうございます!!頑張って書きますね!! (2023年4月13日 18時) (レス) id: 96b6d360b2 (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2023年4月13日 8時) (レス) @page18 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
愛良(プロフ) - みりかさん» 綺麗で読みやすいって…死ぬほど嬉しい言葉です…。でも普段は丁寧のての字もないです!嬉しいコメント、ありがとうございました! (2023年4月10日 18時) (レス) id: 96b6d360b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:愛良 | 作成日時:2023年4月4日 10時

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