帰ろう ページ2
瑞稀くんと付き合ったはいいけど、ある問題が……
「A、一緒にかーえろ！」
「ごめん、コイツ今日は俺と帰るから」
「いっつも瑞稀くんじゃんか！」
私の右側に飛貴、左側に瑞稀くんが立って、バチバチ火花を飛ばす勢いで言い合ってます。
「瑞稀、落ち着けよ」
「Aは瑞稀くんのだし。浮所いこ」
飛貴側で一世が、瑞稀くん側では涼くんが苦笑い。
もう、どっちでもいいし！方向みんな同じだし皆で帰るっていうのはダメなんでしょうか。
「帰るよ」
「あ、ちょ」
ぎゃんぎゃん五月蝿い飛貴を無視して私の腕を掴む瑞稀くん。
またねー。と２人に手を振って涼くんもついてくる。
「はしもっちゃん来たの」
「ん？迷惑だった？」
「………………………………Aと２人がよかった」
「まー」
小声でいってるつもりだろうけど聞こえてるよー！
涼くんはニヤニヤ笑いながら、最近の学生はマセてるねぇって。いや、貴方も最近の学生でしょーが！
「はしもっちゃん、別の方向から帰れば？」
「やだ。遠回りになるし。２人の邪魔したい」
「「……涼くん？？/……はしもっちゃん？？」」
「２人揃って圧がすげーwww」
ケラケラ楽しそうな涼くんと不服そうな瑞稀くんに挟まれて歩く私。
前までは一緒に帰ってたのにー。と涼くんが拗ねたような声を出す。
「そんなに２人一緒がいいの？」
「２人一緒がいいの」
「はぁ」
「とりあえず、Aは黙って俺の傍に居りゃあいいの！」
「きゃー、胸きゅーん(棒)」
棒読みでヒューヒュー言う涼くん。
瑞稀くんの帝王感満載の口調で言われると更に増す胸きゅん度。
「言われなくても一緒に居ますよーだ、バカ」
「バカって言った？」
「いや、言ってないよ？」
#幸せ色の帰り道
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作者名：だいふくリンゴ☆ | 作成日時：2019年10月18日 7時
