新野先生の娘は元軍医さん!？【伍】 (ページ44)

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帰る場所② ページ44

(夢主side)

大川「これで２つの城を味方につけたのお！！さすがA先生！！二人とも、続きの報告は明日で良い！！ゆっくり休め！！」

土井＆A『「はっ！」』

ときには忍術学園の月華として、内容によっては認められるのも悪くないのかもしれないな。
やり切った達成感を感じた。

野村「あの…A先生。」
『はい。何でしょうか？』

野村「腕、怪我なさったんですか？」
『ああ！これですか？応急処置をしてもらったので大丈夫ですよ。』
野村「医務室までお連れしましょうか？」
『お気遣いいただきありがとうございます。明日、父にも診てもらいますので。』
野村「遠慮なさらないでくだ…」

土井「私がお連れしますので大丈夫ですよ。野村先生もお疲れでしょう？ごゆっくりお休みください。」

『土井先生？』

また半助さんの低い声。どうなさったのかな。

野村「…そうですか。では。」
『？？』

野村先生、何か変だ。

『あのー？野村先生は何かあったのでしょうか。』
土井「まあ、あったにはあった様だけど…大丈夫だよ。」

『そうですか。』

半助さんに連れられて、医務室へ行く。自分で治療できるんだけど…
父上に隠していたら、何が起こるか想像がつく。素直に医務室へ行こう。

『ただいま帰りました。』
伊作「A先生！！土井先生！！お帰りなさい！！」

土井「ただいま伊作！」
『伊作、こんな時間まで本当にありがとう。新野先生は？』

伊作「先ほど、少し幻肢痛が来たみたいで、お部屋でお休みになっています。」
『明日、様子をうかがってみるわ。ありがとう伊作。』
伊作「いいえ！ん？先生、お怪我をされたんですか！？」

血の匂いを察知されてしまった。さすが保健委員会委員長。

『ちょっと腕を切られちゃってね。』
伊作「僕が診ますよ！」
土井「伊作…それは…」

『伊作、お願いしてもいい？』

伊作に頼むことにした。

伊作「お安い御用です！！」

伊作は、薬の入った壺と包帯を取り出した。
私は傷のある腕をまくる。

伊作「実は、消毒作用と傷を治癒する二つの作用がこの薬一つ…」

半助さんが、さっき心配をなさったのは、幼い頃の、あの毒にただれた皮膚のことだ。
伊作を少し驚かせてしまった。

けれど無理に隠す必要は無いと、私は最近思えるようになった。

『新しく薬を調合したらうまくいったのね！！すごいじゃない！！』
伊作「っ！はい！！ありがとうございます！！」

伊作は普段通り。いつもの快活な笑顔を向けてくれる。