新野先生の娘は元軍医さん!？【伍】 (ページ34)

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忍術学園のお雇い忍び② ページ34

(No side)

その後、ドクササコ忍者たちは、カワタレドキ城や忍術学園、そして土倉たちにも今回の計画がバレたことを察知して、撤収していった。こうしてドクササコの陰謀は、阻止された。

しかし、抜天坊がドクササコに奪われた四百貫文は取り戻せない。ドクササコの軍資金になってしまうだろう。ドクササコの問題は解決していないのだ。

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男の月華として、羽丹羽くんをカワタレドキ城まで護衛しているわけだけど…
羽丹羽くんは、ずっと表情が硬い。

『私が怖いか？』
羽丹「えっ！？いえ…その…」

『君は心優しいのですね。』
羽丹「！？」

声音を女にした。女の声ならば少しは安心してくれるだろうか。

羽丹「あの…月華さんは、女性の方ですか？それとも…」

『ふふっｗどっちだと思いますか？』

羽丹羽くんは、まじまじと私を観察し始めた。

羽丹「うーん、高下駄は履いてないし…身長は男性並み…ですが、割と細身でいらっしゃいますね…分かりません。」

『素晴らしい観察眼だね。君、忍者に向いているよ。』

羽丹「本当ですか！やったぁ！嬉しいです♪」

『君は、お父上のお仕事のお手伝いは初めてなの？』

羽丹「いえ、何度か町へ調査に行ったことがあります！」

『それで、年貢のことを突きとめたのね。どうやって突き止めたの？』

羽丹「土来分院が部下の方に、麻根坊の屋敷まで、年貢の米俵を荷車で運ぶよう、指示していましたから！」

『会話の内容は、全て？』

羽丹「はい！よーく耳を澄まして…そういえば、ずっと私たちのことを見ていらっしゃったのですか？全く気づきませんでした！」

『それは良かった。』

羽丹羽くんは、両耳に手を添えたポーズをする。

『耳がいいのね。』

羽丹「鳥のさえずりも聞き取れますよ！なんの鳥の鳴き声なのか、当てることができます！」

『では、今「チチチ」と聞こえている、この鳴き声は？』

羽丹「えーっと、ホオジロの雄ですね！」

『正解。』