新野先生の娘は元軍医さん!？【伍】 (ページ19)

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みんな優しいの段③ ページ19

(伊助side)

庄左「しょうがないな、もう…」
伊助「どこ行くの？」
庄左「団蔵と虎若の部屋の掃除。」
伊助「やめなよ！！」
庄左「団蔵と虎若には、前々から部屋を綺麗にしておくようにって、注意していたんだけど、注意だけではなくちゃんと指導しなきゃいけなかったんだ。学級委員長の僕の責任だから…ゴホッゴホッ！！」
伊助「ほら！！ダメだって！！」
庄左「でも…」
伊助「分かった！！僕が綺麗にしてくるから！！」

仕方ない。僕は、２人の部屋を掃除することにした。
全然分からない！どうして庄左エ門が二人の部屋を掃除しなきゃいけないの！？

伊助「って…うえ！？学級委員長の庄左エ門に甘え過ぎたぁああ！！」

部屋が汚すぎる！！
僕は急いで部屋を片付ける。

伊助「学級委員長なんて、絶対になるもんじゃない！！ってうえええええ！？」

今度は廊下を歩いている途中、何かを踏んでしまった！

伊助「な、ナメクジ…」

そういえば、ここは喜三太と金吾の部屋の前だ…
中をのぞくと…

伊助「うぎゃぁあああ！！何も見なかったぁああああ！！」

２人の部屋の中には、壺から脱走したナメクジたちが、うようよと床にいた！

急いで自分の部屋へ戻り、障子戸を開ける。

庄左「どうしたの？」
伊助「んー何も…？」
庄左「何も？」
伊助「何でもない何でもない…」
庄左「喜三太と金吾の部屋で何か見たんだね？」

どうして！？

伊助「見てない！見てない！なーんにも見てない！！」
庄左「いや、見てる。例えば、喜三太のナメクジが壺から出て、部屋で遊んでいる光景を…」
伊助「え！？どうして分かるの！？」
庄左「学級委員長だから！」

庄左エ門が、布団から起きようとする。

伊助「分かりましたよ！！僕が行くよ！！」

僕は、喜三太のナメクジを壺に集める。
どうして僕がこんなことをしなくちゃいけないんだ！？
大体、喜三太も金吾もどこへ行っちゃったの！？
学級委員長の庄左エ門が風邪引いて寝てるっていうのに！！
いつも気を遣わせているんだから、たまには気を遣えってゆーのー！！

僕は絶対！！選挙で選ばれても学級委員長にはならないぞー！！
誰が何と言おうと、絶対ならなーい！！

伊助「喜三太と金吾も、団蔵と虎若も、全然優しくない！！」

今度は、兵太夫と三治郎の部屋へ来てみたけど…
あれ…兵太夫と三治郎もいなーい。

伊助「兵太夫と三治郎も全然優しくない！！」

そうこうしていると、どこからか、は組のみんなの声が聞こえてきた。