新野先生の娘は元軍医さん!？【伍】 (ページ17)

今日:5 hit、昨日:35 hit、合計:9,287 hit

みんな優しいの段① ページ17

(No side)

春から夏の季節の変わり目の、とある休日の朝のこと。
伊助と庄左エ門の部屋では、とある異変が起こっていた。

庄左「ゴホッゴホッ！」
伊助「庄左エ門…大丈夫？」
庄左「…大丈夫。」
伊助「大丈夫じゃないよ！」
庄左「ちょっと、風邪引いちゃったみたい…」
伊助「頑張り過ぎなんじゃないの？」
庄左「え？」
伊助「学級委員長の仕事。プリント配ったり、みんなに指示したり、学級日誌を付けたり、悩み事の相談にのったり、山田先生や土井先生に報告したり…」

庄左「しょうがないよ、学級委員長なんだから。」
伊助「今日は一日、ゆっくり寝てた方がいいよ？」
庄左「そうもいかないよ…ゴホッゴホッ！！」
伊助「ほーらー！！きちんと寝ていてよ？食堂のおばちゃんのところへ行って、お粥を頼んでくるから。」

伊助は、せき込む庄左エ門の背中をさすった。

～～食堂にて～～

(夢主side)

今日は休日、午前中は六年生の個人指南、午後は何をしようかな…

『おはようございます。』
食おば「おはようA先生！」
乱きりしん「「「A先生！おはようございます！」」」
『おはよう。三人とも今日も元気そうね！』
３人「「「はいっ！！」」」

食おば「あら！伊助くんおはよう！」
『おはよう伊助。』
伊助「おはようございます。おばちゃん、お願いがあるんですが…」
食おば「あら？どうしたの？」

伊助「庄左エ門に、お粥を作って欲しいんです。」
食おば「庄左エ門くんにお粥？」
伊助「はい。咳をして風邪っぽくて。」
『庄左エ門、今部屋で寝ているの？』
伊助「はい。」
食おば「それは大変ね…いいわよ！美味しいお粥を作って、持って行ってあげる！」
伊助「お願いします！」

季節の変わり目は、体調を崩しやすい。
しかも、最近の庄左エ門は、学級委員長の仕事と委員会の仕事で忙しそうにしていたから、疲れもあるのだろう。

『伊助、あとで風邪薬を作るわ。だから、安心してね。庄左エ門にも、そう伝えてくれる？』
伊助「ありがとうございます！分かりました！」

六年生には、事情を話して、指南は延期にして…

乱太「あの、先生。先生は今日、伊作先輩とお勉強なさるのですよね。」
『乱太郎…？』
乱太「伊作先輩からお聞きしました。先生が作ったお薬、私が持って行きます！」
伊助「乱太郎…」