白狐の鬼狩り様【弐】 (ページ5)

今日:14 hit、昨日:16 hit、合計:11,986 hit

二日後の私③ ページ5

(夢主side)

土井「さあ、開けてごらん？」

『あ…開けますっ』

穏やかな眼差しを向ける土井先生に促され、私はゆっくりと扉を開けた。

「ガラ…ガラガラ…」

「パンッ！！パンッ！！パンッ！！」

『！？』

扉を開けると、大きな音が！！

確か…「クラッカー」とかいう…西洋の宴会で使用する…物だっけ…

すると今度は…

『！！』

ひらひらと…たくさんの紙吹雪が降って来た…

「せーのっ！！！」

「「「「「「「忍術学園へ！！！ようこそっ！！」」」」」」

いろんな色の、忍装束を着た少年、少女たちが、たくさんいた。

少年①「さあ！！こちらへ！！」

水色に、井桁模様が入っている制服の少年に、手を引かれ

用意されている席へ案内された。

少女①「神薙さん！！」

少女②「はい！！」

『！？』

桃色の制服を着た、３人の女の子が目の前に座り、私に何かを手渡す。

『花束…』

少女③「私たちの気持ちでしゅ！！」

少女①「お姉さんが仲間に加わってくれて！！」

少女②「とっても嬉しいです！！」

「「「「「「よろしくお願いします！！神薙さん！！」」」」」」

少年②「お姉さんお姉さん！！」

少年③「僕たちみんなで！！ケーキ作ったんです！！」

少年④「えっへへ～ｗ美味しそう…」

少年⑤「しんべヱ！！」

少年⑥「食べちゃダメ！！」

少年⑦「これはお姉さんのために作ったんだから…ｗ」

『ケーキ…』

大正時代において…ケーキなんて…夢物語の世界の話だと思ってた…

室町時代でケーキ…なんて豪勢なご馳走だろう…

しかも…みんなの手作り…

『っ！！』

どうしよう…嬉しくて…また、じわっときてしまう…

少年⑧「お姉さん！？」

少年⑨「大丈夫…？」

あーあ…

兄さんがいなくなってから、私は泣いてばかりだ。

けれど、今の涙は、哀しみの涙じゃない。

嬉し涙なんだ…

『ありがとう…ございますっ』

『嬉しい…ですっ』

女の子が、手拭いを取り出してくれる。

少女③「使ってください」

私が…10歳前後のコに慰められるなんて…情けない気もするが、悪い気は全くしない。

『ごめんなさい』

少女③「大丈夫でしゅ！謝らないでください(^^)」

『ふぅ…ありがとう、洗って返しますね』

少年①「あの…」

『大丈夫です…嬉しかったんです。歓迎してくれてありがとう。』

『これから、みんなと仲良くなれるよう、頑張ります。』