白狐の鬼狩り様【弐】 (ページ38)

今日:45 hit、昨日:16 hit、合計:12,017 hit

みんなのお母さん① ページ38

(仙子side)

「「「「いただきまーす！！」」」」

我先にと食べ始める後輩たち。ここは男として私が払うべきところ…

仙子「ですが…」

『元々、身の回りには無頓着な性分ですから、ご安心ください仙子さん。それに、』

『ここは年長者である、私の顔を立ててくださいな？』

仙子「え？」

私も忍術学園の年長者だが…

喜子「Aさんっておいくつなんですか？」

兵子「そういえば！聞いたことないです！」

仙子「こら…女性に年齢を聞くもんじゃないわよ。」

『十六です。』

仙子「…そうでしたか」

年上だったのか…

兵子「そうなんですか！小松田さんと同い年ですね！！」

『ええ、そうよ。』

七子「にしても…小松田さんかぁー」

喜子「同い年にしては、小松田さんよりもずっと大人びてますよねAさんって。」

藤子「小松田さんが仕事に失敗したとき、Aさんが上手にフォローされてますもんねｗまるで、お母さんみたい！」

『そうですか？』

「「「「はい！！」」」」

兵子「僕たちもよく話すんです！Aさんと一緒にお話ししていると、僕たちの母ちゃんと話している気分になるっていうか…なんだろう…」

確かに、彼女はしっかり者で、よく気が利くし、文句の付け所が無いくらいに仕事が完璧だ。

事務の仕事も、委員会の仕事も、とにかく彼女は覚えが早く、

私も正直驚いた。

少しずつ、忍たまたちへ見せる様になった笑顔…

まるで、どこか母性を思わせるような表情。

確実に、彼女は変化している。それは、きっと…

彼女が忍術学園に対し、特別な思いを抱きつつあるからだろう。

『お母さんか…みんなのお母さんは、どんなお母さんですか？』

兵子「僕の母ちゃんは料理が上手です！！あと優しくて！！夜には子守唄を歌ってくれます！！でもたまに、おっかないです！！」

『うふふｗ』

七子「僕の母は物静かな人です。あまり話さないから…でも休暇中、家に帰るといつも「ギュッ！」っと抱きしめてくれます。」

『きっと、恥ずかしがり屋さんなのですねｗ』

藤子「僕の母は…そうですねぇ…ちょっと男勝りです。武芸ができるのでｗ」

『母は強し！ですね』

喜子「僕の母は…うーん…聞かれるとうまく言葉にできないなぁ～」

『お優しいですか？』

喜子「もちろん！」

七子「先輩は！？」

仙子「そうですね…私の母は…おっかない…かな…(;'∀')」

なにせ、母が家中に仕掛ける罠やいたずらに、日々苦労してきたのだから…

『うふふｗでも、楽しそうですｗ』

仙子「こりごりですｗ」

兵子「Aさんのお母さんはどんな方ですか？」

『そうですね…」