白狐の鬼狩り様【弐】 (ページ37)

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作法は美形です③ ページ37

(夢主side)

そういえば、女物のお着物を着るのも久しぶりだったわ…

藤子「Aさんのお化粧とお召し物、とても綺麗ですわ♪」

『ありがとうございます。』

喜子「みんな、行きたいお店があったら言うんだよ?ちなみにお昼ごはんは仙子さんがおごってくれるそうですよ〜」

仙子「そのようなことは一言も言ってないが…」

兵子「先輩…男言葉になってます…」

仙子「…」

七子「見て下さい先輩!!あそこの飯屋!!行列ができてますよ!!」

兵太夫くんは兵子ちゃん(へいこ)、

伝七くんは七子ちゃん(ななこ)、

藤内くんは藤子ちゃん(ふじこ)、

喜八郎くんは喜子ちゃん(よしこ)、

そして立花さんは仙子さん。

余談だが、山田先生もよく女装をなさるらしく、

女装中は「伝子さん」と呼ばないと返事もしてくれないらしい。

伝七くんの名前を、「伝子」にしてしまうと被る、

という兵太夫くんの意見があり…

(笹山「伝子さんの女装は…強烈なんです…」)

(『そ、そうなの…??』)

(伝七「僕もさすがに伝子さんは…」)

という本人の言葉もあり、「七子」と呼ぶことになった。

兵子「先輩の女装も、完璧です!!」

仙子「まあね♡」

『!!』

ウインクをして答える仙子さん…

肌は白くて日焼けしていないし、中性的な顔立ちだからなのか…

きれいな女の人…

『はぁ…』

それに比べて私は…

七子「ねえねえ!!先輩ってば!!あそこ行きたいです!!ご飯行きましょうよぉ〜」

仙子「はいはいｗお店に入ったら、姉妹の振りをしなさいね?」

「「「はーい(^^)/」」」

私たちは定食屋へ入ることにした。

店員「はぁ〜い!お待ちどうさま〜!!ごゆっくり!!」

藤子「ありがとうございます」

兵子「わぁ〜♪」

喜子「美味しそうだねぇ」

七子「ありがとうございますAさん!」

仙子「その…すみません、かん…じゃなくて…Aさん」

私は、少し早いけれど、これまでの労働分のお給金を頂いたので、みんなにお昼ご飯をごちそうした。

『いえいえ。いつも良くしてくださるし、楽しくて…だから、そのお礼です。』

喜子「すみません、ぼく…いいえ…私が悪ノリしただけなのに。」

仙子「こら喜子。」

『うふふっｗ上手なおねだりも、忍術においては大切ですよ?お見事です。』

喜子「!!」

仙子「でもよろしいのですか?あなたもここへ来てそんなに経たないし…買うべき日用品や、お着物などがあるのでは…」

『ありますが、着るものは山本シナ先生が、着なくなったお着物を譲ってくださったので、そんなにありません。』