白狐の鬼狩り様【弐】 (ページ35)

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作法は美形です① ページ35

(夢主side)

今日は作法委員会のみんなに、お化粧のいろはを教えている。

数日前から、五、六年生は校外へ実習に行かれているので、委員長の立花さんは不在。

ここへ来てまだ半月と少しだけど、忍たまたちと仲良しになった。

初めは「神薙さん」と、呼ばれていたけれど、みんな「Aさん」と呼んでくれるようになった。

私も、みんなのことは名前で呼ばせてもらっている。

『さぁ、できましたよ。二人とも鏡をご覧くださいな?』

笹山「うわぁ〜!!すごーい!!」

伝七「これ…本当に僕ですか…?」

藤内「正真正銘、兵太夫と伝七だよｗ」

綾部「おやまぁ〜、みんな別人に大変身だねぇ!」

『藤内くんと喜八郎くんも…』

女物の小袖を着せ、頬に、ほのかな桃色を差す

そして口に紅を乗せ…

『かわいいわ。みんな素材がいいから、美人さんよ？』

一番驚いたのは喜八郎くん。

彼は中性的な顔立ちをしているし、声もそこまで低くないから…

嫁入り前の女性にしか見えない…

斜堂「お見事です神薙さん。」

『ありがとうございます斜堂先生。』

お化粧をしたり、着飾るのは私の特技の一つ。

恋柱様に、お洒落の極意を伝授してもらったおかげ。

休日は、お洒落をして、師匠の奥様方やカナヲ、アオイたちと町へ行っていたなぁ…

伝七「僕！！安藤先生に見てもらってきます！！」

笹山「僕も土井先生と山田先生に見てもらいたい！！」

斜堂「では、私は他の仕事に戻りますね。ありがとうございます神薙さん。」

『いえいえ、また遠慮なくお声がけください。』

３人は委員会室を出て行った。

藤内「あの…Aさんの、お化粧したお顔も見てみたいです。」

『私の…？』

綾部「いいですね！それに、せっかくですから、作法委員で町へ行きませんか？女装を見破られないための実習です！」

『そうですね…女装するのならば、歩き方も練習したいところですし、行きましょうか！』

藤内「やったっ！！」

学園の外に出るのは、偵察以来だ。

さてさて…どんなものを見ようかな…

～～数分後～～

藤内「二人、戻りませんね…」

綾部「呼びに行こうかｗ」

『では、私は化粧道具の片付けをしながら待っていますね。』

「「はーい！！」」

二人は部屋を後にした。

『楽しみだなぁ…』

？？「ただいまー」

しばらくすると、誰かが作法委員会室へ入ってきた。

『立花作法委員会委員長、おかえりなさいませ。』

立花「神薙さん…ただいま戻りました。」