幼き少女�� ページ28
(No side)
〜ここはとある町の診療所〜
？「洋一くん！！今すぐこの子の手当てを頼む！！」
新野「伝蔵さん！？どうしたのですかその子は！！」
山田「話はあとだ！！この子を助けてやってくれ！！」
新野洋一の診療所へ、深手を負った少年を抱え、焦った山田伝蔵が駆け込んできた。
新野は、すぐさま少年へ治療を施し、少年は一命を取り留めた…
新野「治療は終わりました。一命は取り留めましたが、熱が出るかもしれません。ですが、おそらくもう大丈夫でしょう。」
山田「ありがとう洋一くん。助かりました。君の診療所が今日、休診日でなくて本当に良かったです…」
新野「それで、あの少年のことなのですが…」
山田「何か、まだ問題があったんですか？」
新野「いいえ、そうではないのですが…あの子は、少年ではありません。女の子です…。」
山田「！？少年に身をやつして、生活しているとは…訳ありですね…」
新野「おそらく…」
山田「そうか…あの子は、山賊に金を奪われそうになるのを抵抗して、小刀で切り付けられていたところを、私が保護してここへ連れてきました。彼女の所持品も見ましたが…親は…」
新野「…」
ここは、戦の世でもある室町時代…
戦災孤児は、数知れず多く存在し、今日、明日と生きるか死ぬかの生活を強いられるのだ…
二人は、その日の晩、診療所で少女の看病に奮闘した。
〜翌朝〜
少女『うっ！！』
新野「目覚めましたね。怖かったね…もう大丈夫だよ。今、お水を飲ませてあげるからね。」
少女『？？』
山田「良かった…！」
新野は、彼女の背中を支え、上半身を起こしてやり、口元へ湯呑をつけてやった。
少女『コクコク…』
新野「痛いだろうけど、ちゃんと治るから安心するんだよ。動かずに寝ていてね。」
少女『…』
少女は、しばらく一言も発することなく、数分の間、無言で横たわっていた。
しかし…
山田「痛いね…よしよし…」
山田が、頭を撫でてやると…
少女『助けてくださった…お兄さん？』
山田「私のことが分かるようだね。頭に大きな損傷がなくて本当に良かった…」
新野「あの…答えたくなければ言わなくてもいいんだけれど、少し質問をしてもいいかい？」
少女「…」
新野「君は、何のお仕事をしていたんだい？」
少女「…」
やはり、何も答えない。
新野「無理なことをきいて悪かったね。」
山田「わたしたちは、少しお話をしてくるから、少し待っているんだよ？」
少女「はい。」
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サクラさく。 - はじめまして土井先生も作品大好きでこれからも楽しみしてます！もしもよければイベント再開中「あなたの作品見せて！！《イベント公開中》」参加して見ませんか？好きなアニメやランキングと作品ですが、もしも無理そうであればお断りして構いません。 (2022年10月18日 8時) (
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作者名：恋夏 | 作成日時：2022年8月28日 0時
